押切南自治会館
自治会館の設計依頼がありました。当初は鉄骨造で作ることを希望されていましたが、
助成金や自治会費などを鑑みて木造での建設をお勧めしました。
木造になっても地域のランドマークに成り得ること、利用者が利用しやすく楽しめる、
ユニークな建物になるように設計に気を配りました。
鉄骨造で安く作りたいとの御依頼でしたが当初から予算的に厳しいだろうという
見解を持っていました。鉄骨造で意匠設計を終え、構造計算まで行ないましたが、
やはり予算を大幅にオーバーしたために私のところで改めて木造を設計しました。
意匠性と計画性の両面です。
自治会館であり集会所でもある建物ですから、大きな空間が必要になります。
元々鉄骨造で計画をしていたので、その構造を用いなくとも同じような空間を
構成できるように平面計画を行ないました。設計を完了して一度私の手を
離れてしまったために、意匠の部分で知らないところで変更があったのは
少々残念ではありますが、ユニークなファサードは、そのままに実施して
頂いたので大変に嬉しく思っております。
何軒かの設計事務所さんを訪ね相談をさせて頂いていたのですが、
自治会が用意した予算を大幅にオーバーしてしまっている状態で
完全に行き詰っていました。自治会からの要望は変更出来ない上に
助成金の交付と竣工時期が決められているときに知人の建築士の
方からURBAN GEARの本多さんを紹介して頂き、鉄骨プランを
作って頂きました。当初から本多さんは難しいと仰っておられました
通り鉄骨造での建築は不可能と分かり、自治会の会合の席で本多さん
から丁寧に役員の皆さんに説明をして頂き、改めて木造で設計をして
頂きました。大変に時間が無い中、精力的に動き、設計を完了して
頂けたことに深く感謝しております。
私は設計のプロセスにおいて建築物の「カタチ」から入っていく場合が結構あります。建蔽率から導かれる最高の建築面積を算出し、そこにどのようなものを表そうかと考えます。
実際に間取りを決定して、消防法に絡む法規などをチェックして開口部なども決定します。
整形でない形状なので「丁張り」と呼ばれる作業も職人と一緒に行ないました。
大断面の集成材を使った梁で大空間を可能にしています。しかし、このサイズではプレカットが出来ないので大工が手加工をします。
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