霧に包まれたダンススタジオ

●設計事例の所在地: 
北京市
●面積(坪): 
30坪
●建物の種類(大分類): 
商業施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

強い色味の床とコントラストをなす、柔らかく包み込むような白い壁面。壁は全面ガラスの上、表面にドット状の塗装を施しています。足元は延々と奥まで広がり、上部は霧によって空間が囲い込まれます。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

北京市内のビルの一角に計画されたレッスン用のダンススタジオである。

鏡に映った自身の身体の挙動を確認すること、これがスタジオ内での行為の全てである。激しい動作のさなか、ダンサーは床を意識することで平衡感覚を保っているといい、床の存在のみが重要になってくる。つまり逆にいうと床以外は意識されなくともよい。

広い地面だけが延々と続いて、他のものが意識に上らない空間を想像したときに、霧に包まれた情景が浮かんできた。深い奥行の粒子に包まれて、足元の地面は存在の不確かな向こう側へ溶け込んでいく。霧の中の風景こそが、ここに求められる空間に近いと感じた。

スタジオの床材には木目が目立つタイガーウッドを使用し、鏡以外を真っ白にすることで床を浮き立たせている。天井から壁へは存在感を無くすように石膏ボードを曲面加工してエッジを取り、鏡には白のセラミック塗料をドット状のグラデーションで塗装することで床が壁の奥に溶け込んでいく効果をつくり出した。照明は電球型蛍光灯を用い、霧の広がる方向に従い密度を変えながらランダムに配置している。受付の壁には大きなドットパタンを塗装し、スタジオとの間でスケール感に差を出している。

スタジオに足を踏み入れると、無数の白い粒子が身体を包み込む。床は徐々に深い境界へと溶け込んで行き、奥行感が喪失される。床以外を徹底的にあいまいな存在とすることで、鏡だけの殺風景になりがちなダンススタジオを幻想的な空間とすることに成功した。

その他の画像: 

設計者

ユーザー 堤由匡建築設計工作室 堤由匡 の写真
オフライン
Last seen: 2日 23時間 前
登録日: 2020-05-09 18:24

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