ピアノ室のある国立の住まい
オーソドックスなネイビーのガルバリウム鋼板の外壁に、黄色いポスト、
真鍮のマリンライトと表札等の存在感のある物を組み合わせ、
バルコニー廻りの納め方を工夫することで、カジュアルでスタイルのある外観とした。
玄関上の窓は、キッチンに位置し、家族や来客の出入りが伝わり良いそう。
・音楽を専門に勉強しているふたりのお子さんの為に防音室を用意する
・将来、ピアノ教室を開く可能性も考慮し、防音室は玄関に近い位置とする
家を建てる最大の目的だった防音室は決して削ることはできず、
限られたご予算の中でのチャレンジでした。
厳しい条件からスタートした案件でしたが、幾度もの打合せを経て納得する形に到達しました。
竣工後、ご長男にグランドピアノを弾いてもらい、皆で道路に漏れてくる音を確認しました。
完璧な防音室まではいきませんが、十分家を建てた甲斐のある防音効果が確認できました。
このように個室にせざるを得なかった防音室に対し、
2階に配したLDKは階段を中心に左右に配置したワンルームとしました。
視界が通り、家族の様子は伝わる連続するひと部屋ですが、
それぞれきちんとした「間」が確保されていて、
通過動線がない居心地の良い落ち着いた時間を過ごせるよう回遊動線としています。
また空間がふたつあることで、来客時には居間を宿泊スペースとして利用したり、
お子さんのお友達が来ていても食事を用意したりと使い方が拡がります。
玄関三和土は全体的なバランスとしては少し広め。入って右側の壁には補強を入れて、趣味の自転車をハンギングできるように。
1階廊下。階段の奥の水廻りは一歩凹ませ、ゆとりを。突き当りは寝室。
食堂と台所を仕切る家具は機能もサイズも「ちょうどいい」ものを造作。
トップにはタイルを埋込み、熱いポットも置けるように。
2階食堂から居間方向を見る。LDKは階段を中心にぐるりと廻れる空間。
巾4500のカウンター出窓の外には、2軒お隣の引込部に植わるざくろの樹木が。
10㎡強の区画を造作の間仕切り家具を置いて作ったふたつの子供部屋のうちのひとつ。間仕切り家具はコンパクトながらクロゼット、本棚、ガルバリウム鋼板を貼ったピンナップボードの機能を持った3in1。
三和土から直接入るピアノ室。音が直接響くことを防ぐ為に他の居住空間との間に階段を計画。階段を上ると左に食堂、右に居間がある。
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