古民家耐震改修山田の家I邸
なるべく既存の梁を見せ壁を漆喰で表現し間接照明をつけることで吹き抜けの奥行きを表現しています。畳の2間続きと段差の無いフロアーで開放的にしていて、暖房は薪ストーブで建物全体が温かくなります。
柱がひどいところで45mmくらい傾いて、建具の建付けも悪い。建物の出隅の一部が陥没している。
基礎も玉石基礎で、耐震性が非常に心配でそれらを解消して、段差の無いフロアーにしたい。
耐震計画と予算を考慮した上で残すところ、改善するところ等のバランスを考えたプランニング
「あとは自分で何とかするからいいよ」でした。
築120年は超えているがはっきりとした年数は分かりません。明治時代に他から移築されて代々引き継いで住んできた大切な住居だから建て替えは考えられない。「この建物を改修することに意味がある」そんなクライアントの言葉から始まりました。耐震性はしっかりと確保し、住みやすい間取りや段差の無いフロアーを確保しながら既存の形は維持し残すことで先祖代々の魂が感じられる奥深い空気感がある、そんな建築を目指しました。
声ではないですが、完成後しばらくたってお伺いしたら、南側の外構(既存の瓦を使った溝)をご自身で作られていました。
南側の既存瓦を利用した溝はクライアント製作
右の引き違い戸は既存の建具を利用した下足入れ
玄関ホール(戸は既存のまま)
リビングと薪ストーブとロフトへの階段
リビング(薪ストーブはクライアントご自身が設置)
リビング、奥はキッチン、左は和室の2間続き
手前はキッチンで奥はダイニング
キッチン
便所の手洗い鉢(美濃焼のヤマ兵製陶所作)
リビングの吹き抜け
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