水平線の住まい

「日本海に面して建つ、水平線を望む住まい。冬の厳しい海風を和らげる防風壁を設け、同時に、遥か彼方に広がる水平線を借景として取り込んでいます。」
「山によく遊びに出かけるという自然好きなお施主様が選ばれたのは、日本海に面した海辺の暮らし。しかし、冬には荒れやすい日本海の風土は、太平洋側とは異なる建築的工夫を必要としました。」
「きっかけは、屋外のビールイベント。隣の席に座ったのが最初の出会いでした。初対面にもかかわらず、私の職業に興味を持ってくださり、それがご縁となって住まいづくりが始まりました。お客様ご自身のインスピレーションで、私を選んでくださったことが、何より嬉しかったです。」
日本海の海辺に建つ住宅
3人家族のための住まいです。
クライアントは、海に面した大きな窓から、日々の暮らしの中で海を感じながら過ごしたいと望まれていました。
しかし、冬の日本海には、太平洋とは異なる厳しさがあります。毎日のように台風のような強風が吹きつけるこの地には、特別な建築的配慮が必要でした。
防風壁を設けて、水平線を借景にする
この地域では、冬季になると海沿いの住宅に防風壁を設けることが習慣となっています。
私たちもまた、防風壁を設けることにしました。
座ったとき、ちょうど壁の上に水平線が見えるように、その高さを調整しています。
ただ風を避けるための壁ではありません。
その壁があることで、かえって水平線の存在が際立ち、風を和らげる以上の価値がそこに生まれると考えました。
そして、防風壁の内側には、日本海を借景とした静かな石庭を設えています。
水平線と、沈む夕日と——
水平線は、地球の丸みがつくり出す、人の手の及ばない自然のかたちです。
そこに沈んでいく夕日もまた、永遠に変わることのない自然の営み。
日常の時間から切り離され、ただその光景を見つめる。
そのような体験をもたらしてくれたのが、風を受け止めるための一枚の壁でした。
厳しい自然との関わりが生み出すかたち
この住まいの外形は、冬の強風を受け流しやすいようデザインされています。
自然の中にあっても、凛とした存在感を放つように意図しました。
外壁の色は、近くの砂浜と調和するトーンを選び、時を経るごとに周囲の風景に溶け込んでいきます。
冬には雪が積もり、石庭が一面の白に覆われて、その抽象度が増します。
そのとき、水平線は一層美しく、くっきりと浮かび上がるのです。
お客様をお招きすると、みなさんしばらく言葉を忘れたように、窓の外に広がる景色をじっと見つめていらっしゃるそうです。水平線と夕日、そして静けさ。その風景が、日常の時間をふっと止めてくれるのだと思います。

静かに腰を下ろすと、防風壁の上にぴたりと水平線が現れ、まるで額縁の中の絵のように広がります。

敷地に元から生えていた松をそのまま残し、窓からその姿を眺められるようにしました。

湯船に浸かりながら、水平線を借景とした石庭を眺めることができます。日常の中にある、静かで贅沢な時間です。

壁一面を収納とすることで、空間をすっきりと保ち、快適に暮らせる工夫をしています。

屋根を支える梁がそのまま現れた2階ベッドルームは、まるで屋根裏にいるかのような独特の開放感。木の温もりと空間の広がりが心地よい眠りへと誘います。

外壁の色は前面の砂浜の色に合わせて選びました。時間とともに風合いが増し、周囲の景観に自然に溶け込んでいきます。
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