傾斜地の家
高低差 5mほどある土地に建てた傾斜地住宅です。地上1階、地下1階で地下部分のコンクリート造は背面に背負った土圧を受ける部分のみで、開けた崖側は木造とし、鉄筋コンクリート造部分を極力減らしコストに配慮。1階の床板もコンクリート造ではなく木構造としてコストを絞っています。結果、木造の良さとコンクリート造の力強さをうまく表現できた建物となりました。
土地からのご相談でご希望の場所もある程度絞り込まれていましたが、山手の古くからある閑静な住宅地で、空き地があってもコストが高いか、希望にかなうものでないものが多かったのですが、あえて傾斜地そのものを選択されたことにより、希望されていた「環境と眺望」をかなえることができたと思います。
建築家作品を手掛ける工務店と上手に信頼関係を築きながら仕事ができる設計者を探されており、私どもが選ばれました。
住居専用地域で防火の制限や、傾斜地の規定、道路斜線制限などがある中、「無垢材の使用」や「オーソドックスな切妻屋根」「必要最小限の居室」などご希望を可能な限り実現した、施主と共に作り上げたミニマムハウスです。
特にここでクライアントからお言葉をいただいて載せることはありませんが、竣工後もお邪魔したり、竣工写真を撮らせていただいたりと仲良くさせていただいています。
詳しくはブログをご覧ください。
http://isoarquitec.cocolog-nifty.com/blog/ir_house/index.html
写真左右で高低差5mほどあります。
玄関(道路)側。平地で使用できる部分は最大限利用して駐車、アプローチ、植栽と機能を複数化して計画しました。 道路面には玄関扉以外は設置せず防犯上の配慮もしています。
玄関(内部側)、廊下。 天窓を設けて明るさ確保。また、玄関扉には細めのスリットをしつらえて夜などは雰囲気を出すようにしています。 小さい家ながら玄関から入れる土間収納(写真右の扉)や壁面付きの下足入れなど収納も豊富に設けています。 仕上はスギ板、紙クロスに水性自然塗料、大谷石貼などとしています。
小さな和室(4畳半)はクライアントが購入されたこだわりの京都老舗の襖紙と手掛け。 奥に見えるLD天井表しのスギ構造材とマッチしています。
リビング。眺望は抜群です。 太鼓貼りの障子は桟が主張しないようにしました。
キッチン。LDKタイプなのでキッチン自体が見えないよう手前にナラ無垢材の収納を設置して雰囲気を壊さないようにしています。全て奥様とキッチン製作専門業者と打合せして設計しています。
崖の傾斜に合わせるように内部はスキップフロアとしています。LDから半階上がった位置に和室を配しています。
地下図書室。地下構造体のコンクリート壁は打ち放し仕上。
地下図書室2。 カウンターを造作で作成して家族が集える第2のLDとしています。 図書室は将来子供のために2室+図書室に区切れるように計画しています。
サニタリー
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