城山の舎3

●設計事例の所在地: 
熊本市
●面積(坪): 
100
●建物の種類(大分類): 
医療・福祉施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

外観

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

短期の入所を前提とした小規模の福祉施設である。事業主体は隣接するクリニックを運営する法人で、6年前より隣接地にグループホーム等の小規模施設を2棟建設しており(設計/ばん設計小材事務所)、今回で3棟目となる。しかし当初より全体のマスタープランの存在はなく、経営の状況を見つつ隣接の土地を購入あるいはレンタルするという、自然発生的な建設の手順となった。(それだけ近隣に土地の余裕があったからではあるが)各棟とも単独で成立している施設ではあるが、皆が利用できる中庭や連続する木製デッキの設置等により、可能な限りの一体的な施設群の形成を試みて来た。しかし今回の施設要求(関連法により面積や廊下幅の規定が厳しい)に対して、敷地面積が極端に狭く、オートマチックに決定せざるを得ない平面ではpart1、part2との機能的な接点は不可能と考えられた。そこで、隣接敷地の状況(さら地ではあるが、将来とも使用不可)でpart3からの施設群の延長は考えられないことから、視角的な施設群領域のエッジ(これで打止め?)を表現することで一体化を試みている。
平面計画から内部ボリュームは西側に向かって大きくなる構成となり、西側エッジとなる曲面の外壁が柔らかく内部空間と同時に施設群全体を包み込んでいる。全体面積と比較して異様に幅の広い中央の廊下は、単純に関連法規からのものであるが、この施設のもっとも広い部分となることから、居室よりもこの廊下を快適にすることが設計当初より主目的となった。そこは曲面の壁と複雑に折れ曲がった天井と、そこからもれ出る光とで、多様な空間であり、個室に閉じこもらずに職員や他の入所者との語らいながら快適に過ごせる不思議な廊下である。

その他の画像: 

設計者

ユーザー ばん設計小材事務所 小材健治 の写真
オフライン
Last seen: 4年 8ヶ月 前
登録日: 2012-07-24 10:14

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