傾斜地のデメリットをアイデアと設計力で解決・市原忍建築設計事務所 市原忍さん
傾斜地のメリットは傾斜地ならではの唯一無二の住空間を手に入れることができることです。
傾斜地について市原忍建築設計事務所 市原忍さんに伺いました。
貴社が傾斜地の建物を手がけるようになったきっかけがありましたら教えて下さい。
工務店から傾斜地における建売住宅の企画・設計を依頼されたことがきっかけです。
傾斜地のメリット・デメリットを教えて下さい。
メリットは傾斜地ならではの唯一無二の住空間を手に入れることができることに尽きると思います。
また周囲と高低差がある場合は、眺望や採光・通風の条件が平地と比べて良くなります。
デメリットとして挙げられることの多い「工事費が高くなること」や「平らな庭をつくりにくいこと」については、アイデアと設計力で解決できることも多々あります。
しかし設計者が介在しないとその見通しを立てにくい点がデメリットと言えるかもしれません。
傾斜地で注意する点があれば教えて下さい。
計画地ばかりに目がいきがちですが、隣地との高低差や既存擁壁の仕様など、周囲の状況を十分に確認することが大切です。
隣地に大きな高低差や安全性を有しない擁壁があると配置計画の自由度が低くなります。
傾斜地の基礎費用は高くなると思いますが、具体的にどれくらい高くなるものなのでしょうか?
敷地の大きさや傾斜角度などにより基礎の形状が大きく変わりますので、お答えするのが難しい、というのが正直なところです。
いずれにしても安全かつ廉価な基礎形式を採用します。
傾斜地の造成費を減らす方法があれば教えて下さい。
造成費のなかでも残土処分費が高くつくため、切土と盛土の量を敷地内で相殺できるような計画をたてます。
傾斜地の擁壁工事費を減らす方法があれば教えて下さい。
まずは擁壁をつくらなくても良い方法を探すところから始めます。
擁壁が必要な場合は、自立した擁壁をつくらなくても済む方法を検討します。
基礎と土留めを一体的に設計したり、最下階をコンクリート造とするなど、建物の一部が擁壁の役割を担う形式を採用すると工事費を軽減できます。
傾斜地の建売住宅の設計もしているようですね。 建売住宅ということで特に注意している点があったら教えて下さい。
注文住宅では予算が潤沢にない場合、お施主様の要望により外構工事を後回しにする傾向があります。
その点、建売住宅は建物と外構を一体的に計画しやすいので、傾斜がより魅力的に映るような造園計画を心掛けています。
傾斜地のマンション・アパートなども設計していただけますか?
機会があれば是非とも挑戦したいです。
傾斜地に建物を建てたいと思っている方になにかアドバイスがありましたら教えて下さい。
まずは直観でこの敷地・眺望を手に入れたいと感じるかどうか、がポイントだと思います。
土地購入の動機が消極的な場合(平地よりも価格が安いから購入など)は、あるいは後々おとずれるかもしれない問題に取り組むのが大変です。
傾斜地は建物の完成イメージを描きにくいため、設計者に助言を求めることも有効な手段です。
理想の住宅を実現するまでの道のりが、平地に建てる場合と比べて大変ですが、その分、完成したときの喜びもひとしおです。
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