旗竿地の特徴を最大限に活かす・星設計室 一級建築士事務所 星裕一郎さん


 
旗竿地の“細長いアプローチがある”という点は、発想や捉え方を変えればメリットになりうる魅力を持っています。
 
旗竿地について星設計室 一級建築士事務所 星裕一郎さんに伺いました。
 

お話を伺った建築家

 

ユーザー 星設計室 一級建築士事務所 星裕一郎 の写真
千葉県浦安市弁天3-2-12-6
047-317-4061

 

貴社が旗竿地の建物を手がけるようになったきっかけがありましたら教えて下さい

 
お施主さんが購入した土地が、たまたま旗竿形状でした。
 

旗竿地のメリットとは何ですか?

 
敷地の奥行き感だろうと思います。
 

旗竿地のデメリットを教えて下さい。

 
一般的に考えると敷地面積を有効活用しにくい、ということだと思います。
ここでいう有効活用とは、家を建てられる面積がどのくらいあるか、という意味です。
しかし“細長いアプローチがある”という点は、発想や捉え方を変えればメリットになりうる魅力を持っていると考えています。
 

 

旗竿地の間取りで気をつけている点を教えて下さい。

 
旗竿地に限ったことではありませんが、その土地の特徴を最大限に活かすよう考える、ということだと思います。
どこに何が見え、陽はどこから入り、風はどこを通るのか。
そのことを丁寧に読み取り、間取りを考えることが大切です。
 

らっぱの家・間取り図・断面図

らっぱの家・間取り図・断面図

らっぱの家の設計で苦労したこと・工夫したことなどを教えて下さい。

 
「らっぱの家」の敷地は、宅地のミニ開発などで出来た旗竿敷地ではなかったため、そうした敷地に比べて若干“竿”部分が太く、しかもその長さは20mを優に超えていました。
そこでその長さを十二分に楽しめるように、家族が集まる空間をワンルームのトンネルのような空間を作り、3台分の駐車スペースの上に浮かべました。
 
一方、比較的コンパクトな“旗”部分に家族それぞれのパーソナル空間や水廻りをまとめたのですが、機能的な動線を確保しながら、最小限のスペースで機能するプラン作りに苦労しました。
 

旗竿地にはなにか建築制限があるのでしょうか?

 
旗竿形状の敷地だからといって、特に建築制限があるわけではありません。
 
しかし、歴史的な成り行きで旗竿敷地になったような土地の場合、新しい建物を建てる為の「接道条件」を満たしていない場合や、近隣との協定が必要な場合などがあるので、購入前には十分お調べになる必要があると思います。
 

旗竿地の場合、接道条件によって建物が建たない場合もあるそうですが詳しく教えて下さい。

 
新しい建物を建てる場合、建築基準法では幅員4m以上の公道に敷地が2m以上接していることを求めています。
原則的にこれを満たしていない場合は、新しい建物を建てることができません。
 
しかし幅員が4m以上でない公道でも、一定の条件のもとで4mの幅員を持つ道路と認定を受けることができます。
また私道の場合でも、近隣と協議の上で同様の認定を受けられることもあります。
 
敷地に隣接して公園や広場など、将来に渡って避難や消防活動のスペースがある場合にも、接道条件を満たしていなくとも建築を許可される場合もあります。
 

旗竿地の共同住宅なども設計していただけますか?

 
もちろん設計いたします!
 

旗竿地に建物を建てたい方になにかアドバイスがあればお願いします。

 
旗竿地には、旗竿地でしか実現しえない建物をつくることが出来ます。
土地選びには人それぞれにいろいろな条件があり、調べなければならないこともありますが、まずはその敷地に立ってみて「ピン」とくるか、も大切なポイントだと思います。
旗竿地にピンときてしまった方は、是非旗竿地を最大限に楽しめる家作りを楽しんでください!
 

星設計室 一級建築士事務所 星裕一郎さんの旗竿地設計事例

 

画像 建物の名称 紹介文
らっぱの家

仕事で使う車を含め3台分の駐車スペースが必要だったので、居住空間を空中へ浮かべることを提案しました。
間口が狭い分、天井を高くして、細長い敷地の特徴をそのまま空間化し、開口部を妻面にとって、どこまでも視線が隔てられない、広々とした空間を目指しました。

 

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