「吉井忠の部屋」
中庭を囲んで3つの展示エリアがつながるアトリエ
既にコレクションされていた絵画を多くの方に見てもらえることとその他の資料を含む収蔵スペースを望まれた。
お施主さんのコレクションする吉井忠の絵画を展示するアトリエとして住宅を増築した。中庭を囲んで2階に倉庫のある平天井のエリアとメインの絵画を飾る吹抜けのエリア、屋根なりの勾配天井のエリアの3エリアからなる。冬場は南面を開口部にした天井裏で温められた暖気をダクトによって床下に送り込み床に設置した通気口から室内を暖めるようにしている。また、エアコンも床下に送風するようになっており不快な吹き下ろしがないようにしている。吉井忠は主に昭和に活躍した洋画家でその画風からお施主さんの発案で赤い壁となった。
外観:手前が増築したアトリエ。奥の既存住宅とはアトリエの玄関でつなげ、間に中庭を設けることで既存住宅のプライバシーと日照等の住環境を確保した。
平天井の展示エリア:上階が収蔵庫になる。奥の入り隅部分に天井裏からのダクトが通っている。冬場の屋根裏の暖気を展示エリアの床下の四角い通気口から吹き出している。
吹抜けの展示エリア:メインの絵画を展示。
吹抜けのハイサイド窓:北側の安定した光を確保する。
屋根なりの勾配天井のエリア:敷地のアプローチに対して片流れ屋根にすることでボリュームを抑えている。
収蔵庫への階段:一般の方は上がらないが限られた面積の中で見せる階段とした。階段下にはエアコンが設置され、夏場は床下からエアコンの空気が吹き出している。
収蔵庫:その後棚を造作し絵画の他資料を収蔵している。
屋根裏:冬場は屋根裏の暖気を奥のダクトで1階床下に送り込む。
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