古さを活かした百合ヶ丘のリノベーション
食堂からステップ2段のスキップフロアでつながる居間を見る。既存のキッチンはお料理を集中してやるのには良いけれど、食堂とドアで仕切られていて子育て世代のご家族には閉鎖感が強めだった。壁を抜き、コミュニケーションがとれるように変形カウンターを設けたオープンなキッチンに。カウンターとも形状が合うウッドユウライクカンパニーさんのマッコウテーブルをあわせてご提案した。
・縁あって購入した中古住宅に、現在も褪せることないポテンシャルを感じている
・経年劣化の手当ての他、耐震性能、断熱性能、ライフスタイルの違い等、
現在にアップデートさせ、引続き住み続けたい
・閉鎖的なキッチンを食堂とつなげたい
今回、古家付土地を購入されたご家族は、当初は解体し建替えの予定だったと言います。しかし、現地を視察に行き建物を見たことで、その気持ちは一変しました。長い時間が経過しても廃れることのない住まいの持つ本質、例えばスキップフロアでつながる居間と食堂、整理された合理的な動線等。米松下見貼の壁、建具、すり減った段板・・・時間仕上げでしか表現できない質感。それらをなんとか活かせないかとご相談をいただきました。とは言え、耐震性、断熱性、前住人とのライフスタイルの違い等、手を入れなければならないことも多々ありましたが、耐震診断専門の事務所のサポートを頂戴し、助成金を利用した全面改修が実現しました。
居間からスキップフロアでつながる食堂を見る。場所を斜めにつなぐことで視線が対角線にのび、奥行きを感じる空間となっている。右側の壁は、ラワンのドイツ下見張りで、既存の壁をそのまま活かしている。
食堂と居間をつなぐステップ。子供は段差が大好き。右の掃出し窓の外はレンガ敷のテラスに。
玄関を入って廊下を見る。奥の扉は洗面所へ。以前はお茶室だった右側の2段分あがった場所は、「リーディングヌック」と名付けた本のあるおこもり部屋に。
リーディングヌック内部。コーナーはベンチに設えた。
現在のリーディングヌックは、お子さんのおもちゃ箱。
2階の階段をあがったところにある部屋は、壁を抜いて廊下につながるコーナーとして使う趣味の場所に。床はアカシア無垢にオイル塗装。
ラワンの質感に白いカウンターが映える洗面所。
ラワンで造作したキッチン。壁はサブウェイタイル貼。床は食堂と同じ焼きむらが美しいタイル貼。犬のごはんもここで。
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