敷地の高低差を生かし、地下車庫を設けた地下1階、地上1階建ての住宅
風光明媚な傾斜地に建つ住宅。道路側に建物を計画する事で、庭が道路側から見えないように配慮している。その結果、高低差で生まれたスペースに地下車庫を提案させて頂いた。生活空間はすべて平屋の計画となっている。
ダイニングから薪ストーブを見たところ
クライアントの要望は、どこからでも薪ストーブが眺められるような家にしたいという事でした。薪ストーブを設置する目的は、暖房するといった理由だけでなく、炎を眺めながらくつろぐ事であると実感する家となりました。プランもコンパクトにまとめる事で、どこに居ても薪ストーブを眺められる様、つながり感を持たせた計画としています。
南面全景
軒下の空間を広く深く確保し、軒先に外付けブラインドを取り付けることで生まれる、外と中をつなぐ中間的な空間【外廊下】が、プライバシーや陽射しや風の通りを緩やかに調整してくれる、ゆったりとした住宅です。
伝統工法というのは、日本の木造建築で古来使われてきた構造技法です。現在の木造建築は大きく分けて二つあります。ひとつは在来軸組み工法というもので、もう一つは枠組み壁工法、所謂2×4(ツーバイフォー)と呼ばれているものです。これらはいずれも、大地に強く固定されているもので、大地が揺れればそのまま揺れていきますが、各部材が強固に抵抗して損傷や倒壊を防ぐという構造になっています。その主たる構造部分は壁でありまして、この壁の量で耐震性を判断しています。ところが、伝統工法は大地に強固には固定されていません。古くからあるお寺や田舎の家などで見かける、柱の下に石があり、ただ柱はその石に乗っているだけのように見えるものがありますよね。石場建てというものですが、このようなものが伝統工法になります。そして壁によって耐震性を高めようということはほとんど考えていません。また、この構造では金物を使った接合部はありません。すべて木材を工夫した栓を使って組み立てられています。壁は竹を編んで芯にして土を塗って造られているものがほとんどです。所謂基礎というものはこの柱の下の石になるわけで、地震があるとこの石の上で柱は動くことになります。そして土で作った壁も強固ではありませんから、ある程度抵抗して限界を超えると崩れていきます。しかし、柱や梁は傾いたりしても倒壊せずに残っているというのがこの工法のみそです。残っていますから、直してまた使うことができます。柱と梁でつくられていますから、開放的な空間ができます。このように魅力的な構造方法ですが、建築基準法ではなかなか面倒になります。まず、特殊な構造計算を必要とし、確認申請のほかに構造適合判定という、第三者のチェックを受けなければなりませんから、時間もかかりますし、設計費用も掛かるといったことになります。ですから、実際にはそれほど多くは建築されていません。残念なことですが、このようにして伝統は消えていきます。
木製雨戸を設計したのは、独立する前なので30年以上のことになると思う。
一筋レールの無双付き、サル落しの締りです。
一筋は米檜、鴨居、雨戸は米杉、サル落しは建具屋さんが操作性、耐久性を考えタモにしてくれた。
雨戸はシャッターにとって替り、ガラスの防犯性が高くなりシャッターも付けない場合が多い。
ご希望されたのはこの2世帯住宅の子世帯です。
防犯と日除けと通風が必用で、防火窓にしなくてはならないため、防火サッシ(網のない耐熱ガラス仕様)+ブラインドシャッターを付けたのは親世帯。
色々相談した結果は、もともとこの敷地にあって長く使われた木製雨戸とおなじになったお話。
経年や建付はながく使っていたのでご了解済み。
日除けの具合も承知の上。
一筋、無双、サル落しは解体前打合せで開け閉めしながらしっかりと見させていただきました。
アルミなどの既製品がお嫌いな訳でなく、シャッターが好きではない。
シンプルな引くタイプが良いのですが好みの性能やかたちが無いという個性的な理由。
木製の厄介さを考えると潔いといえば潔い。
老婆心ながら、全てがビスで取外し交換できるように設計した。
多少防犯性に劣るところはご勘弁。
雨戸を閉め、無双を開く
雨戸を開ける
サル落しの締りです
10月末に住宅を引渡し完成写真を撮る。
まだ不具合箇所もあるし未了箇所も少しある。
行政の完了検査時に未了箇所があったために、検査済証もまだ。(書いている今は受理されました。)
景観や風致の完了届け手続きもまだある。
登記をご自分でおやりになるために図面づくり。
(CADフォーマットが役にたちました。)
地震保険のための、性能保証は取れるかなどのあれやこれや・・・
まだすこし仕事が残っていてすっきり感はないし、
仕事が終わる寂しさはいつものことである。
晴れてbon voyageとはなかなかいかないものだ。
今回、既存の敷石や塀の大谷石を再利用しましたがなかなか良い感じが出ています。
敷石は敷位置を調整し目地部にクライアントさんが草を入れます。
2階廊下より、吹抜け、ホームステーションへとつながり、吹抜けの窓からは木の揺らぎを感じながら暮らして頂けます。
「近隣の方からの視線、沢山の虫」を気にされていました。その反面、名古屋市から1時間ほどに位置している閑静な住宅街であり、それぞれの方が庭を所有され緑の多い区域でもありました。その景観を崩すことの無い住宅を希望されておられました。
住宅雑誌やホームページをご覧いただき、「ホームページの中の家が好きで」決めて頂きました。
現在のの庭を残し眺めたいとの希望で、建物の位置がおおよそ決まっていました。またお子様はお嬢様ばかりの3人姉妹でご家族もとても仲が良く、全員がリビングで過ごせるようにプランニングしています。洗濯物は、虫が多い季節には、スキップフロアの中2階に設けたデッキ下に虫よけとともに洗濯物を干すことが出来ます。デッキや配置を工夫することで視線を気にせず暮らして頂くことが出来ます。
「ホームページを見た時の印象通りの伸びやかな住宅が出来上がりました。リビングを中止としていますが、和室やホームステーションなど居場所がたくさんあり同じ空間に居ながら一人の時間も楽しむことが出来気持ちよく暮らしています。」
外観
キッチンから庭とリビングを望み、スキップフロアへとつながります。左手には、扉を開けるとワンルームともなる和室、その奥にはスキップフロアを利用した地下倉庫への階段がみえます。」
スキップフロアの階段は、時には読書コーナー、時にはホームシアターへと使い勝手が拡がっています。スキップフロアの階段下は半地下倉庫となっています。
リビングから繋がる和室は玄関横の中庭も望むことが出来ます。
2階の子供室廊下には、大容量の本棚があり、本好きなご家族の沢山の本を収納することが出来ます。
ホームステーションの吹抜けの窓から、木々の揺らぎを感じることが出来ます。
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依頼事項 100㎡以上のテナントの用途を「保育所」に変更する場合の用途変更費用について、見積をお願いしたく思います。エリアは東京になります。よろしくお願いします。 建築家の所在地について:同じ都道府県・近県の建築家を希望する
目黒区******(近隣商業と第2種住宅専用にまたがってます)地域の鉄骨3階建てアパートを民泊用として簡易宿泊所に用途変更したいです。検査済み証はなく、築年30年です。床面積は各階、1F=93.609、2F=89.55、3F=74.50㎡です。仕事の内容は、1)用途変更に必要な申請をする、2)1)の概算見積もり、3)建築家に依頼したいのは、専門家の立場で申請して、3か月後のB室の原状回復のとき同時に用途変更工事を実施たいからです。 建築家の所在地について:同じ都道府県・近県の建築家を希望する
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日曜日の正午前に投稿したところ昼食中に複数の建築士さんからコメントを頂戴し、13時過ぎに通信での打ち合わせを始めることができました。運営者様のご対応が早いことに加え、...