ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日、とある家創りのため、ショールームへ行ってきました。

最近、内部のドアや引き戸に、メーカーの既製品を採用する機会が
多くなってきています。

ただ、数年前までは、建具屋さんに製作してもらうことが多かったんです。

その理由は、シンプルで、安かろう、悪かろうなイメージが強くて、
しっかりとデザインされていないことが多いかったためなんです。

ただ、ここ数年は、そうでもなくなってきているんです。

しっかり考えられていて、機能的な上に、
見た目や風合いも、しっかりしています。

選び方や使い方を間違わなければ、
とてもよい印象になります。

さらに。
昨日みた建具は、細かな部分もしっかりデザインされていて、
ミニマルでモダンなデザインにもフィットします。
最終確認の意味で、実物を見て触れてきた感じです。

その後、玄関ドアのコーナーも見てきたのですが、
内部の建具と同様に、毎回、しっかりと改良しながら、
機能だけでなくて、デザインもしっかり考えているようでした。

意外にも、こういったシンプルなドアで、
使えそうなモノがなかったのですが、
採用の余地もあるかなと感じてきました。

メーカーの既製品をうまく採用できると
コストダウンにもつながります。

しっかりと質を見極めながら、
バランス感覚を保ちながら
採用を検討されていくとよいと思いますよ。

ほんと。いろいろあります。

須玖の家

●設計事例の所在地: 
福岡県春日市
●面積(坪): 
34坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

ご主人の介護とリハビリのために改築されたバリアフリー住宅です。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

隣地の神社の森の緑を枯山水のある庭に導き、建物で受け止めるような配置にしました。
駐車場から家の中に至る迄、一切の段差は無く、出来る限り車椅子などで自由に動き回ることが出来るようにしています。
ご主人の寝室はLDKと繋げることで、声を掛ければすぐに家族が気付けるようにしています。
さらに廊下からも出入り出来るようにし、最短の導線で玄関・トイレ・洗面所に行けるように工夫しています。
エレベーターで行き来する2階には、神社の森を眺められる気持ちの良い場所にリハビリ室を設けました。
この家は、今まで家族を支えてきたご主人を、今度は家族みんなで支え合う優しさのこもった家になっています。

その他の画像: 

日置の家

●設計事例の所在地: 
八代市
●面積(坪): 
29.34坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

キッチンからリビングダイニングを見る
床:ナラムク板自然塗料 へりなしタタミ
壁:塗り壁
天井:ダイロ-トン(吸音板)
梁:杉 自然塗料

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

■要望
光と風が通る明るい家にしたい。
中庭では、バ-ベキュ-をしたり、子供さんの野球の練習が
できるようにしてほしい。

その他の画像: 

ガルバリュ-ム鋼板とサイデイングを使ったシンプルモダン
な外観

建築家住宅の外観

当サイトの会員建築家が建てた住宅の外観の中からほんの一部を紹介します。


シンプルモダンな外観と、ナチュラルな室内の家
外観は黒のシックなガルバリウムとし、杉の木を調和させることにより柔らかさを持たせました。


住吉の家
道路側や隣接する住宅側に対しては、適度に視線を遮るべく慎重に壁を配置し、一方、2階のリビングから駐車場にまで繋がる大きく軽やかな鉄骨屋根による軒空間は、敷地の北側に位置する公園への眺望をつくると共に、内外に連続する生活空間を柔らかく包み込み、敷地周辺の環境を最大限に取り込んだ、豊かな生活の場をつくり出しています。


大高の家
白を基調としたシンプルモダンな住宅です。木造らしさを感じさせない無機質な外観


I3-House「丘の上にある造形」
屋根の形状は台風の風圧を弱めるために、片流れにし、吹上の影響を考慮し庇を設けないデザインにしました。
建物全体の形状は駐車場と住宅を組み合わせ、外部と屋根は白を基調にし、アクセントに軒天をグレー、道路側の外壁は木にしました。


館山の家
国立公園内に建つ夫婦のための終の棲家です。
余計なものは捨て、必要なものだけで住まうスローライフを考えたコンパクトな平屋です。
外壁は黒い板で覆い、海からの潮風を防ぎます。


ナガヤネ ー 長い屋根と土間の家 ー
高さを抑えた長い屋根とオープンな外構が特徴です。外壁は黒く塗装した杉板と真っ白な漆喰です。


しじまの家
無双戸を印象づけるために格子をキーワードとした外観デザインとしている。
アプローチ空間を包む西面格子は断面形状を台形とし西日や視線を和らげる効果が得られる。


H邸
玄関ポーチの壁は、外断熱にする必要がないので、構造体のままで、石積み調の壁となっています。


Steel Panel House
外壁のスチールパネルは施主兄弟が自ら制作し、取付は施主の友人が行いました。
ハーフセルフビルドの住宅です。


Y7-house「海の見えるセカンドハウス」
元々ある自然の地形を崩さずに建築と周囲の自然環境を共生することが今回の計画の最大のコンセプトです。
平たい地形から土台を突出し建築の1部を浮かせて突出すことにより傾斜になっていた地形の形状を変えずに植栽ネットを敷き芝生を植栽することを考えました。

当サイトには他にもたくさんの建築家住宅の外観が掲載されています。
興味がある方は建築家の設計事例をご覧ください。

スタジオのある古民家風の家

●設計事例の所在地: 
八代市
●面積(坪): 
63坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

 リビング
 床:モミの木 リボス塗り
 壁:塗り壁
 天井:モミの木 リボス塗り
 柱、梁:杉 リボス塗り

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

 ウクレレが趣味のお客様で仲間とハワイアンの演奏をするためのスタジオ
 を希望された。又外観、内観は自然素材を使い古民家ふうにしてほしいとの
 要望ありました。
 一番気を使ったところは、ハワイアンの練習を平日の夜もされるということで
 中庭に面した部分のサッシを複層の二重サッシとし、スタジオ回りをコンクリ-ト
 で覆いました。
 仕上げは、できるだけ自然素材を使い、温かみのある空間となっています。

その他の画像: 

 杉板に黒のリボスを塗り白壁(塗り壁)とのコントラストが
 美しい外観。屋根は、一文字瓦とガルバリウム鋼板で葺き
 小さなむくりをつけることにより柔らかな表情になっている。

4つの庭を持つ32坪の家

●設計事例の所在地: 
八代市
●面積(坪): 
32坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

 リビングからロフトへの階段
 ロフトは子供のプレイル-ム
 床:パイン 壁:塗り壁 天井:桧

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

 当初ハウスメ-カ-で進められていましたが、
 プラン、仕上げ、予算等おもうようにいかないと
 いうことでお尋ねに来られました。
  
 ■依頼者のご要望
  光と風を感じることでき、できるだけ自然素材を
  使って欲しい。

 ■提案
  各部屋共採光、通風を確保するために窓を2か所ずつ
  設けそれぞれに庭を配置しました。

その他の画像: 

リビングからダイニングキッチンとタタミの間を見る

玄関ホ-ル

 ルビング前のウッドデッキと庭を見る

 シンプルモダンな外観

モデル

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日、とある家のリノベーションの現場へ行ってきました。

お客様とも待ち合わせ!
じっくりと現場を一緒に見学しました。

写真は、外部の進行状況です。

ブラックのサイディングが順調に張られています。
この風合いや色は、お客様らしさが出ています。
斜めに並んだ窓もユニークですよね。

内部は、こんな感じです
大工さんがコツコツと進めてくれています。

ちなみに。
昨日の大事な打合せは。。

照明のスイッチやコンセント等の位置の確認。

図面では、しっかりと読み込んでいただいたのですが、
現場の状況によって、設計通りに工事できないところもあったりします。

その辺を順次、電気屋さん主導で確認していくんです。

このプロセス。
とっても重要です。

家具の配置なんかもイメージしながら、
普段の動きもイメージしていただきながら
決めていただきます。

あとで、ここにコンセントがあるとよかった!
なんてのもさみしいですからね。

しっかり確認していきたいですね!

地域や環境に配慮した自由度とデザイン性の高い医院併用住宅・かわつひろし建築工房 川津悠嗣さん


 
医院併用住宅では医院を利用される患者さんや近隣の方たちに住宅部分を感じさせないようなプランニングをすることが大切です。
 
医院併用住宅についてかわつひろし建築工房 川津悠嗣さんに伺いました。
 

お話を伺った建築家

 

ユーザー かわつひろし建築工房 川津悠嗣 の写真
福岡市中央区小笹3-13-25
092-524-9178

 

貴社が医院併用住宅を手がけたきっかけがありましたら教えて下さい。

 
ドクターのご自宅の設計依頼を受けたのが最初です。住宅の打合せを行ってるうちに、既存クリニックの改装を含めた話になり、最終的に医院併用住宅の新築になりました。
 

医院併用住宅を建てる際に建築基準法上、注意する点がありましたら 教えてください。

規模等によりますが建築基準法の基本的な要件以上には、特に注意する点はないと思います。
規模により建築物省エネ法やバリアフリー法などの届出が必要になります。
法規ではありませんが、インフラの引き込みの条件が過大なることで、コストの面で有利に働かない場合もあります。
 

 

医院併用住宅はなにか優遇制度があるのでしょうか?

 
いくつかの条件を満たせば、住宅部分には税の優遇をうけることができます。
 

医院併用住宅の間取りをつくる際に注意しているポイントを教えて下さい

 
医院を利用される患者さんや近隣の方たちに住宅部分を感じさせないようなプランニングを、それにより住宅の居住性を損なうことのないように心がけます。
たとえばT.C.Rでは増築した診療所の入口を全面道路からの引きを取り、分かりやすく入りやすい形にしました。
併せて同じ道路に面する既存の住宅の入口が目立たない配慮をしました。
 
また診療所の2階が住宅になりますので音の問題が起こらないよう工夫をしました。
 

 
 

医院併用住宅は住宅ローンで建てる事ができるのでしょうか?

 
住宅ローンは医院併用住宅のなかの住宅部分の費用に利用できます。
詳しくは金融機関にお問い合わせください。
 

ハウスメーカーや建設会社とくらべて貴社に医院併用住宅を依頼するメリットを教えて下さい

 
ハウスメーカーや建設会社の設計手法について知り得ないので比べることはできません。
 
私たちの場合は依頼者とよく話し合い、地域や環境に配慮した自由度とデザイン性の高い設計を行うことを心掛けています。 
施工から独立した監理を行うことは公明性が高くなり、設計施工一環の会社に比べ、メリットであると思っています。
 
私たちの事務所では打合せに多くの時間をかけます。
最初の構想から細かなツマミのひとつまで、すべて打合せで納得していただきながら進めていきます。
 
体力の要る過程ですが、そのことにより満足度の高い建築となることができると思っています。
お忙しい依頼者にとって、打合せの多さをデメリットと感じられることがあるかもしれません。
 

T.C.Rの依頼者からはどのような要望がありましたか?

 
T.C.Rの依頼を受けた時には、先代の建てられた診療所と、数年前に新築された一部に診療所機能を持った併用住宅が既築の建物としてありました。
依頼者の希望は、古い診療所の機能と新しい建物の動線が巧く行ってないので診療所を建替えたいというもの、また住宅部分も機能的に改装したいというものでした。
 

 

その要望をどのように叶えましたか?

 
住みながら、診療しながら工事を行うために期間を3期に分け、ながい時間をかけて計画と工事を進めました。
 
1期は既築併用住宅の住宅部分(2階)の改装を行いました。水周り、リビングダイニング及びゲストルームを造り、3期工事期間中にここでご家族の生活が完結するようにしました。
 
2期はその併用住宅にあった診療所部分(1階)を、当面仮設診療所として使いながら、工事が完了する時には容易に新診療所の機能に変更できる計画としました。
 
3期は既築診療所を解体撤去して、新しい診療所と住宅を併設する建物を新築しました。
最後に住宅や診療所の取り合いや調整を行い竣工することができました。
 
もともと内部の動線にご不満があった訳ですが、他にも検討すべき点はたくさんありました。
既存の改装と建替えのために制約が多く、条件的に厳しいものでした。
特に敷地がタイトであったため、待合室は他の機能的な部屋に囲まれる計画になり、自然光と換気をハイサイドライトから取る工夫をしました。
 
依頼者と何度も打ち合わせて計画にご納得いただけるよう調整を重ねました。
ご理解いただくことで1年以上の長いあいだ、足りないものを補いながら住み続けていただけたものと思います。
 

T.C.Rは改装のようですが医院併用住宅の新築もやっていただけますか?

 
もちろんです。
新築は計画・デザインともに自由度が高く、ご満足いただけるものを提案できます。
 

医院併用住宅の土地購入前の相談にものっていただけますか?

 
先に構想を伺ってましたら、土地の購入をご検討される上での有益なアドバイスができます。
またながい時間お付き合いすることで、依頼者の人となりを理解し、おのずと計画や全体のテイストに反映できることになります。 
 

医院併用住宅での開業をお考えの方になにかアドバイスがありましたらお願いします。

 
開業までの経緯は皆さんそれぞれ違って一様ではありません。
依頼者のご希望と土地や環境の持ってるポテンシャルを最大限に引き出すことがわれわれの仕事です。
できるだけ早い時期からお話を伺うことができましたら、ご一緒に考えて創り上げてゆくことができます。
 

かわつひろし建築工房 川津悠嗣さんの医院併用住宅・設計事例

 

画像 建物の名称 紹介文
T.C.R

古い街並みの残る住宅街で先代より開院しているクリニック兼住宅の改装を伴う増築です。
直近で行われた増築による動線の不具合をシンプルに戻す事を主眼に計画しました

O.M.C

住宅付クリニックとして計画された建築です。
外観上は一体感のある建物ですが、2階部分にある住宅はクリニック駐車場や前面道路側から広いテラスと深い庇の奥になり視覚的にも機能的にも守られ独立しています。

I.C.C

近隣には田畑の残る環境に計画されたこどもクリニックです。

 

併用住宅・メニュー

 

併用住宅で住宅ローンの支払を楽にする
客動線とオーナーの動線を分けたエステ併用住宅・スピカ建築工房 一級建築士事務所 滝川 良子さん
土地の有効活用につながる賃貸併用住宅・株式会社a.m.a design 建築設計事務所 朝倉 元
ターゲットユーザーに訴求するレストラン併用住宅・(有)プラス建築設計 黒田乃武仁さん
お客様がリラックスできるネイルサロン併用住宅・有限会社 山梨一正建築設計事務所 山梨正臣さん
土地や条件に最適なプランの賃貸併用住宅・株式会社Fit建築設計事務所 藤井将さん
住宅部分との動線分け、エリア分けされた併用住宅・芦田成人 建築設計事務所 蘆田 成人さん
住環境と事業部分の集客性・作業性を確保した併用住宅・アトリエ スプリング 一級建築士事務所 石原 潔さん
患者さんの緊張感を和らげる歯科診療室のある医院併用住宅・更田邦彦建築研究所 更田邦彦さん
無垢の木などの自然な素材を使い、時代に左右されない美しさの整骨院併用住宅・タイラ ヤスヒロ建築設計事務所 平 泰博さん
プラスアルファの豊かさのある工場併用住宅・黒川智之建築設計事務所 黒川智之さん
落ち着いて治療を受けられる整骨院併用住宅・加藤淳一建築設計事務所 加藤淳一さん
安心して医療を受けられる居心地の良い医院併用住宅・時空間計画 田代輝久さん
プライベートゾーンとパブリックゾーンが明確に区分された医院併用住宅・株式会社入船設計 入船重光さん
地域や環境に配慮した自由度とデザイン性の高い医院併用住宅・かわつひろし建築工房 川津悠嗣さん
併用住宅が得意な建築家一覧
併用住宅の設計事例一覧

 

付加価値をつけた海岸リゾート地の宿泊施設・田部建築研究室 田部博一さん


 
海岸リゾート地の宿泊施設では景色、料理はもちろんのこと、付加価値を付けたリゾート地でのイベントサービス施設であることが重要です。
 
宿泊施設について田部建築研究室 田部博一さんに伺いました。
 

お話を伺った建築家

 

ユーザー 田部建築研究室 田部博一 の写真
埼玉県川口市本町3-1-5-202
048-226-1452

 

貴社が宿泊施設を手がけるようになったきっかけがありましたら教えて下さい。

 
大学を卒業してから、神戸の設計事務所で再開発の仕事を中心に勉強させていただきました。

区画整理のための、駅前の立体換地の設計が多かったと思いますが、既存の小売店舗、飲食店、パチンコ、麻雀店など、上階は住宅の場合が多いのですがビル全体の事業採算を得るために、地元権利者以外の専用床をメインのテナントとして、大型の量販店、ホテル、分譲住宅など常に色々な可能性を探って各種類の業種を計画に入れ設計を手掛けさせていただきました。
 
東京に戻ってきてからも、しばらく務めていた事務所でも、ホテルの計画は多かったように思います。
 
友人の事務所でのリゾートホテル設計も協力させていただきました。
 
私が独立したバブル時期に葉山マリーナでヨットのメンバーに加えていただき葉山マリーナ、森戸海岸付近によく遊びに行っていました。
 
森戸海岸は海岸は近深なので、海岸のすぐ近くまで船を浮かべ、裕次郎灯台を見ながらの海水浴は毎年の楽しみ方の一つでした。
 
遊んでいた場所は表題の建物、まさにスケーイプスの目の前当たりだったと思います。
 
葉山は、大企業の保養地や大学の施設がたくさんありますが、ホテルやマンション等の利用可能な土地がめったに流通しない場所です。
 
しかも当地は、目の前が海岸で、正面に富士山・江の島を望み裕次郎灯台を見下ろせる、森戸海岸の中心です。
 
アプローチの海岸沿いの街道も近く、地元ならではのこだわりのあるお店もたくさんあります。
 
たまたま、その地で計画物件を企画会社様にお話を伺った時、迷いなく参加希望させていただきました。
 

宿泊施設の平面計画で注意している点を教えてください

 
シティホテルでは、言うまでもなく客室回転による採算重視で部屋数の有効面積確保が、部屋数重視で計画してきたと思います。
 
スケープス様の場合は、東京圏ではずば抜けた海岸リゾート地である葉山の特性を生かし景色、料理はもちろんのこと、付加価値を付けたリゾート地でのイベントサービス施設を目標に計画されました。
 
平面計画ではアプローチ道路レベルより少し下がった地階が駐車場。
 
道路より階段を上って防波堤レベルの海が見渡せる1階にエントランス及びバー・レストラン。
 
2階に結婚式のやパーティなどイベントの出来るレセプションルーム。
 
3階宿泊施設。
 
4階、では全ての空間が海に向かってのイベントの出来る眺望レストラン、池のある屋外デッキテラス、プライべーの眺望浴室
 
その他では目隠しをしながらの機械設備置き場等配置しました。
 
1階駐車場は、限られたスペースに外車を含めた大型車や、女性ドライバーも出来るだけ余裕をもって駐車できるように配慮しました。
 
また、エレベーターで地階から最上階までつなげ、バリアフリー設計で各年齢層の人も負担なく施設各階全体を利用していただけるようにしました。
 
敷地規模による全体の容積制限がありますが、4階屋外施設も庇をつけながら最大限、施設の利用できる空間ボリューム確保に努めました。
 
また地階の駐車場と、2階レセプションルーム、,3階の宿泊施設の柱割が階ごとに少しずつずれるので、構造設計者と何度も協議して構造と平面計画に工夫させてもらいました。
 
当初、以上の概要の模型を提示して説明させていただきました。
 
ちょうど姉歯事件の時期に重なりました。
 
建築基準法、葉山の条例(景観・広告条例)・海岸防波堤の規制なども極めて厳しかったことを覚えています。
 
出来るだけ多くの空間ボリュームを確保するため日影図、天空率、階高調整の為、構造・設備と数ミリの単位まで煮詰めて全体の設計をまとめました。
 

 

宿泊施設の内装で注意している点を教えてください

 
当初は急なお話だったので。上記による基本的な各階の主な配置を打合せして確認申請・実施設計を進めました。
 
ホテル内部はその後、ホテル経営者様が内装設計の専門家と細かな使い勝手と仕上げ材について、打ち合わせしてまとめた案を変更提案されました。
 
最終的には、建築全体をすり合わせて変更しながら進めていく形となりました。
 
都内でも多くのイベントのお仕事をされているオーナー様の好みで内装業者から材料の選定がありましたが、建築基準法に適合する材料を念頭に確認させていただきました。
 

宿泊施設の外装で注意している点を教えてください

 
外観の形は外部の見え方からのデザインをしてるようにも見えますが、土地に対して最大限のボリュウームを確保するため日影図、天空率、階高調整を構造・設備と数ミリの単位まで煮詰めて全体の設計をまとめまていたので外観の形を変える余裕はありませんでした。
 
内装材と同様に外装材についても提案していただきました。
 
内装と同様に、建築基準法やPL法に適合する材料を、また細かな納まりなど建設業者とも何度も協議して竣工に至りました。
 

 

宿泊施設の客室設計で注意している点を教えてください

 
建物の目的により客室やレストラン等、各面積の配分は違いますが、本建物の場合はゆとりのあるサービスがテーマであったように思います。
 
客室数を減らす変更案をいただきました。
 
部屋数を間引いた分、各客室に物理的な部屋面積増加だけでなく、個別テラスにもデッキを引くなどして、建物の内外に一体感を持たせています。
 
見渡す海の眺望に視覚的にもさらなるボリューム感を持たせることが出来ました。
 
部屋数を減らして各部屋にゆとり感を持たせたことはスケープス様の読み通り成功されていると思っております。
 

宿泊施設の共用部の設計で注意している点を教えてください

 
本建物の特徴は、各階変わらない葉山の海を背景に(階層レベルごとに違う景色背景になりますが)、各階それぞれ違った施設があるので階を移動するごとに建物内部の雰囲気が変わりそれぞれの階に特徴があり、階を移動しても見ていて飽きが来ません。
 
エレベーターが各階で開くたびに、景色が各階で大きく違います。
 
地階では駐車場、1階では受付カウンター越しに、バー・レストラン、テラス越しに海岸線。
 
2階では待合ホールで一旦閉鎖的な空間から、メインレストランに入るとパノラマの景色、3階では落ち着いた各客室に入ってからプライベートな空間でのから見る海景色、最上階ではエレベーターを降りたとたんに一挙に富士山の見える海が広がります。
 
階段においては、各階施設はもとより水回りも各階からアプローチしやすくするためまとまった人数の移動の場合も考え階段幅、踏面、蹴上に出来るだけ余裕を持たせ利用し易い設計としました。
 

 

宿泊施設の設計を貴社に依頼するメリットを教えて下さい

 
設計だけでも意匠・構造・設備のチームが必要です。
 
親身になって夫々が協力していただいてやっと完成に行き着きます。
 
オーナー様の意向の元、建設業者はじめ、各協力者含め。良い意味での前向きなチーム形成を心がけております。
 

宿泊施設の改修などもやっていただけるのでしょうか?

 
お話があれば喜んで受けたいと思います。
 
個人的には温泉宿は大好きですし、こじんまりした料理宿等も大変興味あります。
 
どこに行っても、あちこちの施設を利用させていただいたり、のぞかせていただくように心がけております。
 
私の知らないきっと多くの魅力ある施設が沢山あるものと思っております。
 

住宅などを宿泊施設にリノベーションなどもやっていただけますか?

 
オリジナルの建物を利用して再生するのも大変魅力ある仕事だと思っています。
 
また、個人的には古い民家にも興味ありますし、木造も得意分野です。
 
伝統工法の建物も勉強させていただきました。
 
用途は違いますが、都内のマンションの下層階での大形事務室を工場(医療関係)に用途変更してリノベーションさせていただいたこともあります。
 

葉山ホテルSCAPESの依頼者からはどのような要望がありましたか?

 
床面積には法的な限度があるため、出来るだけおもてなしをするボリューム空間を確保することだったと思います。
 
また、施設の性格上大勢の方が一挙に動くこともあるのでお客様やスタッフの動線、EV・階段の上り下りし易いこと。
 
地階の駐車場の出来るだけ広めに使い易いこと。
 
1階玄関ホールへの屋外アプローチ階段が長くならないこと。
 
客室やレストランでは窓を出来るだけ大きく開放的に。
 
4階広場では、設備機器が見えないように。
 
当然のことですがホテルの客目線、スタッフの目線を大切にされていたと思います。
 
また具体的な言葉があったわけではありませんが、各階がそれぞれ用途が変わっていくので、その動線途中でも見え方にメリハリをつけ解放された海に目を向ける時に劇的に見えるようなデザインを望まれていたように思います。
 
そのためにも、1階防波堤のレベルでいかに開放的にバー・レストラン及び屋外テラスを確保するか。
 
そして全体の要求施設をいかに3次元の全体のボリューム内に納めるか。
 
本敷地の魅力である眺望をその中でいかに活用していくか。
 
本建物の生命線であると思っていたので、特に役所との平均地盤面の解釈ではかなり協議を重ねました。
 
デザイン的には以上ですが、設計工程・申請業務・役所・保険所・関係役所協議・設計変更業務・工事期間の予定・竣工引き渡し時期・全体の予算等も調整して予定期間内にまとめることも大きな要望であったと思います。
 

 

その要望をどのように叶えましたか?

 
最終的には、ホテルの内装設計変更事項・要望について、
 
建築基準法・消防法にたいして合法的に、建築の納まりについても多くのきょうぎ協議課題が残りましたが現場施工の定例会議とは別に。一貫して建物全体の企画者様にリーダーシップをとって頂き、ホテルオーナー、内装設計、建築全体設計、施工会社、それぞれの立場から意見を出し合い、その都度会議をして一つ一つそれぞれの問題を解決していきました。
 
企画者の方のリーダーシップがなかったら、予定の納期にも間に合わず全体をまとめ切らなかったのではないかと思います。
 
また、確認申請会社・対関係役所・消防との事前や変更の協議をまめにしました。
 
特に終盤はホテルの開店の日が決まり、建物引渡しの延期はありえないので、消防署には工事のやり直しの指摘を受けないように事前に何度も図面打ち合わせをしてもらい、更には工事中も中間の検査だけでなく設備機器等が確認できる時期に何度も現場に足を運んでいただき確認していただきました。
 
建設業者の現場担当者の多大な協力はもとより、役所関係の方にも協力をしていただきました。
 

宿泊施設を開業したい方になにかアドバイスがありましたらお願いします

 
一つの思いを形にしていく作業は大変労力が必要だと思います。
 
どんな事業にせよ、いくつかの問題点や課題のない事業はないと思います。
 
個人単位で問題を抱えず、みんなで課題を共有して確認しあえば、最終的には良い回答が出てくると思います。
 
情報を共有していくには、問題がある時だけでなく、期間ごとにミーティングをもってコミュニケーションをとって同一の目標を共有していくことは回り道にも感じますが、最終的には近道だったように思います。
 
是非、参加協力させていただきお役に立ちたいと思います。
 
建設地の状況を把握されて経営方針を立て、ご自分たちの得意分野と結びつけ営業されていることが葉山ホテルSCAPES 成功になっているように思います。
 
また、海岸の自然の条件は苛酷に思います。
 
風雨の強さ、窓の清掃、砂の吹き上げの処理。予想を超えるものがあると思います。
 
スタッフの皆様の、目に見えない日々の努力が予想されます。
 
それを含めての、ミシュランガイドの評価受賞はすごいことだと思います。
 

田部建築研究室 田部博一さんの宿泊施設・設計事例

  

画像 建物の名称 紹介文
葉山ホテルSCAPES

「SCAPES THE SUITE」(当時、森戸海岸ホテル)
2011/12/1発売のミシュランガイドのホテル部門 湘南エリアで、最上級の快適さを示す「4パビリオン(赤色)」を獲得(1~5段階評価の5が最高点)。

 

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日は週末とあって、終日、いろんな家創りの打合せでした。

チラッと外観パースが見えてます。
フラットに展開する軒先がとってもシャープで
カッコいい家になりそうなんですよね。

こちらの家創り。何度かお話してきて、
ちょうど昨日、ご提案していた計画案について
概算見積もりをお出ししました。

「概算見積もり」
というと、「坪○○万円」といった大雑把な印象を
持たれる方が多いんですけど、弊社の場合は違います。

仮ですが、しっかりと仕様も確定して、
通常の詳細な見積もりを作成するんです。

「坪○○万円」という金額では、
建物の形や仕様を全く反映できていないためです。

特に、予算とのバランスを見るときは、
注意が必要になります。
ここで想定が違ってくると、最後にトータル予算オーバー
となってしまいますので。

昨日も、しっかりと明細のある見積書をお出しして、
予算とのバランスを確認しました。

こちらの家創りでは、実施設計の最終段階の打合せでした。
ちょうど、色を決めているところです。

たくさんのサンプルをお持ちして、バランスを見ながら
一気に決めていきます。
優しい色も使いながら、シックな感じでまとまりそうです。

次回もう一度お会いして打合せしたら、
いよいよ工務店へ図面を渡して、入札となります。

着工に向けて、順調に進んでいます。

夕方からは、ショールームデートへ合流!!

実は、都合がつかず、不参加の予定だったのですが
何とか1時間ほどご一緒できそうでしたので、
思い切って参加へ。

お客様にとってみれば、サプライズだったようで、
娘さんお二人が、とっても嬉しそうにしていただいて
私もとっても嬉しかったです。

いろんな家創りが同時進行中。
でも、みなさん個性的なので、
混同することもなく、ほんと愉しくさせていただいてます。

ほんと。感謝です。
もっともっとしっかりとサポートしていきますよ!

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