医院併用住宅は実際そこに住んで医療を行っているという安心感を地域の人々に与えられるという強みがあります。 医院併用住宅について時空間計画 田代輝久さんに伺いました。
私の妻が漢方内科のクリニックを開業しています。以前は住居、妻のクリニック、夫の事務所、と三か所を別々に賃貸で借りて運営していましたが、長男の出産を機に一つの場所にまとめて、施設コストの圧縮と職住一体のコンパクトな暮らしへの転換を図りたいというところから計画を始めました。
有床の医院の場合、一般の建築に比べて耐火性能や避難施設などの規定が厳しく設定されていますが、無床の医院では一般の建築物の範囲で基準法に従って計画することになります。また消防法上では、医院という特定用途が含まれる複合用途の防火対象物となりまして、医院部分だけでなく建物全体にかかってくる規制もあります。 他に医療関係の施設基準等もあり、保健所の指導を受けながら計画する必要もあります。様々な制度的制限を与条件として満足させるだけにとどまらずに、デザインのヒントとして生かしていきたいというスタンスで設計に臨んでいます。
制度としての優遇は特にありません。 一般的に管理上の都合やコスト上のメリットなどから併用住宅を選択することが多いと思われがちです。 実際通勤時間がかからないことで時間に余裕が持てることや、特に私の妻の様に女医で子育てを両立させている場合に頻繁に行き来ができることで家事や育児との両立がしやすい面もあります。ただそういった利便性ばかりでなく、実際そこに住んで医療を行っているという安心感を地域の人々に与えられるという強みがあると思います。 住宅が一緒にあることで医院に彩りを加えられる場合もあります。妻の趣味のガーデニングの為に駐車場を一台分つぶして花や野菜を栽培していますが、訪れる患者さん達にも好評ですし、うちで飼っている柴犬をエントランス付近に繋いでいると、患者さんのみならず道行く近所の人々も寄ってきて可愛いがってくれます。 そういった医師の人となりが表出して医院全体の雰囲気を作り、医療活動の助けになってくれる側面もあると思います。
建物の種類にかかわらずプランニングの際に重視することは、クライアントの思い描く空間と活動のイメージを対話を通して良く理解することです。 お聞きした話をもとに図を起こし、提案と議論を何度も重ねて提案を練り上げていきます。図を描いて様々な角度から検討したり議論することで新しい発見もありますし、着手の際にはお互い想像もつかなかった様な案に収束することもよくあります。 医院として重視するポイントは、機能性や利便性の追及が必要なことは言うまでもありませんが、身体や心に不安を抱えて医院を訪れる患者さんたちに安心して医療を受けられる居心地の良い場を作ることも重視するというところです。 住宅としては、医院を経営する医師とその御家族が安全安心に暮らせる場をつくること。プライバシーを守る環境作り、住まいが職場の延長ではなく気持ちが切り替えられる場となるような雰囲気作りなどです。 医院と住宅の関係として注意する点は、一つの建物としての外観のまとまりを図りながらも、できるだけ干渉しあわない個別の空間作りです。アプローチの分離や騒音振動の干渉を最小限に抑えること等に配慮しています。
キューブつるまの場合は事業系の公庫からの融資を利用しました。
妻の医院経営の様子を日常的に間近で見ていることで、一般の建設関係者と比べると少しは医療の内情に明るく、開業を目指すクライアントのお話も理解しやすい面があるのではないかと思います。設計者としては、単に対価を得て建物を建てるだけが目的ではなく、クライアントの事業や暮らしがよりよく実現できるためのお手伝いをするパートナーでありたいと考えています。 クライアントの頭の中にある思いを図面などで形にしていくのが私たちの仕事ですが、よくお話を伺い、できた図面をもとに話し合いを繰り返してより良いものに昇華させていく。時には、潜在的な要望をくみ取って想像以上のものを提案し納得していただけるよう、提案と話し合いを繰り返し、設計案を詰めていきます。
妻の開業する医院(名古屋市昭和区そらクリニックhttp://soraclinic.nagoya/)は、「つながる-こころとからだ-」がコンセプトで、精神と身体を一体にむすびついたものとして総合的に治療したいという医療方針を持った漢方内科です。 一般的な医療を行うスペースのほかに、ホメオパシーや鍼灸などの代替医療を行うスペースも設けること、制度上の制約から保険医療と自由診療のスペースの出入り口を別に設定できるような間取りを求められました。
プランニングとしては、インナーテラスと名付けた空間を中心に据えて、受付、待合室、診察室、施術室、虹フロアと呼ばれる多目的室をコの字型に配置したプランにまとめました。 インナーテラスは用途を割り当てずに植栽を置くだけのガラス張りの部屋で、周りの部屋からの視覚上の広がりを持たせています。また、入口から左右に保険診療と自由診療のスペースに分かれる配置とし、出入り口を別に設定できるような計画にまとめました。 デザイン上は、心身に不安を抱えた患者さんが、安心して診察施術を受けられるような空間造りに心がけました。従来の医院建築は機能性や清潔さを求めるあまり、ややもすると冷たく恐怖心を感じさせる空間となるきらいがあったように感じます。 機能性や清潔さと同じ程度にぬくもりや安心感を感じさせる空間を目指しました。木質系の仕上げを重点的に採用し、自作の家具なども製作して配置しました。床暖房を採用したことも幸いし、温かみがあり、癒される空間が実現できました。 「病院じゃないみたい」と患者さん達に好評をいただいていますし、雰囲気に気圧されて子供さんが泣くことも全くありません。 妻のつながりで医療関係者に見学に来ていただく機会も良くありますので、名古屋近辺で開業をご検討中で見学ご希望の方は、御連絡くださればいつでも歓迎します。
もちろん新築でも喜んで引き受けさせていただきます。最近では古い医院併用住宅に隣接して住宅を新築する計画も設計しました。 改築は既存の建物の利用できるところを残して使うという制約があり割り切らないとならない点も多々あります。一方新築は更地に建てるため自由度が高い様に見えますが、立地条件や気候風土に制約を受けます。 どちらの場合もそれに加えてクライアントの思い、予算、工期などが与条件となります。与条件による制約がヒントとなって新たな形を生み出すという点については本質的に同様であると思います。
建築指導課や消防署などの監督官庁との事前相談をした上で計画を進めました。建築確認は床面積の増加がないことから不要でしたが、消防法上は医院として誘導灯や自動火災報知設備が必要となったため、消防署に計画届を出して完了検査も受けました。
土地購入前のご相談も歓迎します。キューブつるまの場合も、この土地建物に決めるまでに、3件ほどのボリュームチェックとプラン作成をしています。 最初から改修ありきの計画ではなく、目星をつけた物件の利用計画を検討した結果、我々の望む場所づくりが改修で実現できるということが分かったうえで購入し、工事を始めました。色々な可能性を検討した上で、思いを実現するのにふさわしい物件を選択することが良い結果につながると思いますので、できるだけ早い段階で相談していただきたいと思います。
建築を計画する際に大切なことが三つあります。知恵、手間ヒマ、資金です。 いずれかが全く欠けている場合計画は成立しませんが、いずれかが不足する場合は他の要素を強化することで補うことができます。資金が足りなければ、時間をかけて安く施工してくれる業者を探したり、自分でできる部分は自分で作ればよいでしょう。
時間の制約が厳しければ、頭をひねって早くできる方法を見つけましょう。そのためには多少常識を外れたことも許容できる柔軟な頭が必要になるかもしれません。 手間ヒマもかけられず新しい発想も受け入れられない方は潤沢な資金を用意してください。(笑) 答えはひとつではありませんが、建物はひとつしか作れません。できた後で後悔する部分が少ないようにじっくりと余裕をもって計画に臨むようにしてください。 より良い答えを導き出すには相性の良い建築家をパートナーとして選ぶことが大切と考えます。このサイトを通じて、話しやすくて相性の良い最良の建築家を探してください。
築26年の鉄骨造3階建の事務所ビルを、1階事務所、2階医院、3階住宅に改修しました。名古屋市の中心部に近い、閑静な住宅地に位置します。鉄骨造の長いスパンを生かして、自由な間取りが可能となりました。
はじめまして、ニックネーム とも1264と申します。宜しくお願い致します。 再建築不可能の古家付き土地の購入でなやんでおります。 築50年の平屋がありかなりのリフォームをしないと普通に住め無い状況です。 建て替え可能の方法を導き出し、ローコストの住宅建築を得意とする建築家の方を希望しております。 建築家の所在地について:同じ都道府県・近県の建築家を希望する
お世話になります。用途変更費用について現状 1F貸し店舗 2F貸し事務所(現在空き家)の中古物件の購入を検討していますが購入後は 収納レンタルスペース(賃貸業)を開業したいと思います。そこで 建物用途変更が必要と聞きました。ただ 図面をはじめ 書類一式が一切ないようです。 建物用途変更をする際 費用はどの程度かかるでしょうか?鉄骨2F建て面積 約200㎡です。 収納レンタルスペースとは 部屋を細かく 間仕切りし ドアを付け 家財道具など保管します。管理は借主で 保障はしない、非倉庫業者であり 賃貸借業となります。 宜しくお願い致します。 建築家の所在地について:同じ都道府県・近県の建築家を希望する
どうですか?
雑誌の名前にも惹かれますが、内容のタイトルも魅力的ですよね!
こちらの雑誌。実は、お客様から教えていただいたんです。
現在、家創りを進めている方なのですが、この方の家には、「パパスペース」という、秘密基地があるんです。
書斎という感じでないかもしれません。
階段の途中が、少し広くなっていて、そこに机があって、天井が、1.2m程だったり。
奥まった場所にある、小上りの畳の上だったり。
床から少し下がった半地下のような場所だったり。
2帖から3帖ほどの広さなのですが、いろいろ工夫しながら、アイデアをイメージしています!
家全体を考えるのは、もちろん愉しいのですが、こういった、ミニマムなスペースを密度高く考えるのも、いいですよ。
すんごいワクワクしてきますから!!
家創りをしているお父様!
ぜひこの雑誌を手に入れて、秘密基地を考えてみてくださいね。
家創りって愉しい。
使う材料はもちろん、それ以外にも天の恵みをふんだんに利用した家。
屋上で天体観測をしたい。ゲストルームがたくさん必要。非常に本が多い。しっかり仕事のできる書斎。
私の考え方に賛同いただいた。また、何度も見学会にも来ていただいた。
写真で紹介する。
南側外観。外壁は白州そとん壁。
リビングの壁一面に本棚。
太陽をめいっぱい取り入れるための、フォールディングドア(折戸型のサッシ)
書斎の壁は全部本棚。デスクは真ん中に置くので、コンセント類は位置を決めて床に埋込。
書斎の奥。さらに本棚。
トイレは仕切らずに、浴室のドアも広く開くようにして、将来の介護にも備える。ちなみに、このトイレは 雨水で流すようになっている。
2階はゲストルーム中心なので、洗面等ができるように。
天井は、通常は和紙を貼ることがおおいが、たまに板の部屋を作ると面白い。
この変な写真は、西面の外壁。一番上の水の跡が問題。壁の一番上に水を垂らすホースが仕込んであり、西日がきつい夏は壁面に打ち水をするようになっている。
屋上。芝生は本物で、断熱効果がある。自動潅水装置付き。芝生にまく水は、雨水をためておいて使う。正面の設備は、太陽熱温水器で、床暖房にもつかえるようになっている。中央のコンクリートの床部分は、望遠鏡の三脚を立てる場所。北極星が見える位置に。ちなみに、望遠鏡が周囲の家から見えないように手すりは高い目にしてある。
5年前に竣工した菜園のある家。良い感じに「古美」ています。
隣接して同時に建てたご兄弟との距離感。庭を自然農の畑にしたい。ゲストルームがほしい。
何回か見学会に来ていただき、コミュニケーションがうまくとることができたから。
奈良県天川村の木を使用。天川村へ同行して、伐採祈願祭を行い、実際に木を伐採体験してもらった。もちろん、その木は使われている。 奥行きよりも間口が広い敷地で、畑にするための庭を広くとったので、北側の高さ規制が厳しかった。結果として、実際よりもずっとゆったりとした外観になった。
南側の外観。外壁は、白州そとん壁を使用。自然な風合いと、耐久性を兼ね備えた材料。木部は、水に強い米杉を無塗装で使用。変色はするけれども、それも味と思えば耐久性に問題はない。
床と収納は杉、壁と天井は漆喰。
書斎件寝室。ベッドではなく、畳コーナーを作った。1階だけで生活が完結できるようになっている。
畳コーナーの上には風抜きの窓。これは、階段の踊り場で開け閉めできる。
法面を有効に活用するのは簡単そうに見えますが意外に難しいのです。写真のお住まいの場合は他のお住まいがされているように道路際に擁壁を造作して土を入れれば、平坦な部分が増えます。しかし、擁壁を造作するにしても結構な費用が必要となります。写真のお住まいは家に掛ける費用を多くしたかったので、敷地に掛けるコストは抑えました。又法面の角度がきついと地面が崩落するおそれもありますので、あまり法面に近づけて建物を建てないことです。写真の敷地では法面の角度も30度以下でしたので、基礎の根入れ深さに注意して法面に寄せました。又2階は一部を部屋に一部をバルコニーにして跳ね出すことで、空の上に居るようなお住まいになっています。
法面そのものを有効に活用するには、法面の高低差にもよりますが、1.5m前後までの高低差であるなら高さの差を利用して床を半階ずつずらすスキップフロアーで計画しても有効な法面の活用法になると思います。そのようにすると掘削土量を減らすことを減らすことが出来ます。即ちコスト削減効果もある訳です。
若しくはレベル的に道路に面しているなら掘り込み式のガレージで且つスキップフロアーの計画としても面白いですね。
法面は安全性にも配慮して活用する必要があります。
法面敷地に建つ住まいの2階を跳ね出させることでリビングは宙に浮いたような、空を飛んでいるような雰囲気を味わうことが出来ます。
南正面の外観平屋部分の外装は伝統的焼き杉。塔部分は対比として塗壁。壁、屋根ともすべて外断熱。前面の石貼りテラスには2本スチールパイプを立てテントを張ることができる。
依頼主は子供のころから夏を過ごした北軽井沢の環境に愛着があった。林の中というこの環境を生かしたい。また四季を通じて使えることを希望。
林の中では地上と2階で見える景色が全く違う。1階と2階に居場所をつくることをテーマとした。冬季の使用を考え吹抜きは造らず、平屋のワンルームにLDKと水廻りを入れ、2階建ての塔を貫入させるという構成を考えた。LDKは幅7.2mのガラススクリーンで木の幹が連なる林の広がりを見る。塔の2階は4方向に窓があり木々の梢の中に浮く空間である。塔によって柔らかく分節された東側に水廻りがあり、浴室は建具を全開して露天風呂風に楽しめる。また、軽井沢は湿度が高いので既製の機器を組み合わせて全館乾燥システムを工夫した。
四季それぞれの林の中という環境を楽しんでいる。薪ストーブは、炎を見ていると飽きないだけでなく、非常に優れていて外が零下でも室内は20℃くらいに暖かい。外断熱の効果もあるのだと思う。
北側の塔塔は南側の半分が平屋のワンルームに貫入し、ワンルームを右のLDKと左の水廻りに分節している。平屋の外装は伝統の「焼き杉」に対し、塔は「塗壁」として対比させている。
1階LDK幅7.2mのガラススクリーンから林の広がる景色を楽しむ。サッシは上下横枠を隠して縦枠のみ見せている。
夏の1階LDKテラスにポールを立ててテントを張る。
夏のテラススチールポールを立てテントを張ったところ。
LDからキッチンの方向を見る。
梢の中に浮かぶ塔2階の眺望塔の2階は4方向に窓が開き木々の梢の中に浮かぶ空間である。方形屋根は扇垂木の天井を持ち、天井と床の中心に照明が設けられている。
塔の1階は寝室塔1階の壁は主要な耐震壁の役割を担っている。大きな窓は開けられず開口部はポツ窓とし、天井照明も同じような形で造り、塗壁仕上げで穴倉のような空間にしている。
露天風呂となる浴室 浴室の建具は全開できる。全開すれば垂木の屋根の下の露天風呂となり林を眺めながらの入浴ができる。
南東からの外観道路から直接アプローチできる6戸の集合住宅。下に1階と半地下のメゾネット4戸、上の2階はフラットフロア2戸がある。
賃貸住宅は競争の時代となるので、長期に収益を期待できる特徴と競争力が求められた。
実績と経験の豊富さ。計画の進め方。ある状況が発生し、敷地は賃貸用に買い替えた。
賃貸はまずターゲットの設定とプログラムが大切。そこで計画地を守備範囲とする不動産会社をリストアップし、順次ヒヤリングして企画力を比べ、管理運営まで含めたパートナーを選んだ。選んだパートナーと打ち合わせてターゲットとプログラムを決め、設計者として競争力となるコンセプトを提案した。コンセプトは、「限られたスペースの中で空間の広がりやつながりをつくること」である。
他の賃貸住宅にない特徴があり、自ら住みたくなる空間である。建設中から入居が決まっていった。
上層のフラットフロアの欄間と天井2つの寝室や下がったところの水廻りなどすべての欄間がガラススクリーンなので、高く、大きく、ダイナミックな住戸全体の天井が見渡せる。
上層のフラットフロア住宅構造はRC造で形状からも地震時の変形は少ないが、ガラススクリーンは納まりに逃げを確保し安全性に十分な配慮している。また、上下の住戸間の床は遮音のため構造必要強度以上の厚さとし、建物としての耐震強度も基準法を超えている。
上層のフラットフロア住宅天井には設備器具を一切設置せず、シンプルでダイナミックな美しさを強調している。照明は壁からのスポット器具で天井と手元を狙う。
上層のフラットフロア住宅建具は全て枠を壁と一体化して消し去り、シンプルに納めている。段差は40㎝とし、快適に腰掛けられるようにした。
玄関から廊下を見る欄間が開放されているので廊下が閉鎖空間とならない。右は乳白ガラススクリーンの浴室壁で欄間もガラススクリーン。なるべく収納スペースを確保した。
開放的水廻り水廻りは全て乳白ガラスのスクリーンなどを使い、密室にならないようにしている。
低層メゾネットの1階1階+半地下のメゾネットはスキップフロア同志を重ねることで上下のレベル差が小さく、行き来し易い。6戸は全て南向き。
低層メゾネットの半地下階と階段階段は透明FRPの片持ちで視線と光と風が抜ける。上下とも南面する明るい空間で、段差が空間を柔らかく区切り、住み方を工夫できる。
診療所正面正面は真西を向き、前面は駐車場で西陽を遮るものがない。そこで省エネも配慮し開口部は小さなポツ窓として壁面にちりばめた。ポツ窓はインテリアの魅力にもなっている。入口ゲートは光る門柱。
住宅を併設するため、機能的に複雑な要望を満足し、かつ魅力的な診療所を希望。
依頼主は当初信頼する友人のインテリアデザイナーに設計を依頼したが、インテリアデザイナーは計画内容を見て、経歴と経験豊富な弊社を強く推薦してくれた。
長さ80mの敷地を有効に使い、複雑な機能的要望を満たすため、多くのケーススタディを造って計画の整理をした。最終的には住宅と診療所の2つのL字形を組み合わせ、内部と外部の調和と統合により豊かな空間を造ることを目指した。特に、診療室は庭に面する幅約9mのガラススクリーンとし、患者と医者両方に快適な空間とすることを目指した。外構植栽はアーククルー、照明はシリウスライティングデザインの協力による。
患者さんにも好評です。いろいろ自慢しています。とのこと。
待合室西側西側のポツ窓には遮光とカラーの2種類のフィルムを組み込んだ建具が嵌められる。真夏の西陽も柔らかな色の光となりブラインドは不要である。2か所は網戸に変えて換気もできる。天井照明も壁に合わせポツ窓風に作ってある。
受付カウンター カウンター上部に大きな照明器具を設計し吊っている。省エネのため開口部を小さくした待合室であるが、こうした照明やポツ窓のデザインで明るい空間となっている。なお、診察室の庭は待合では一部しか見えない。
北庭に面する診療室患者は診療室に入り初めて北庭の全貌を見、北庭を見ながら治療を受ける。庭に面しては幅約9mの全面ガラススクリーンである。北向きなので1年を通じてブラインドは不要、木々の陽の当たる面を見ることができる。
診療室のバックスペース欄間部分はガラスで診察室全体の大きな勾配天井を遮らない。
診療室から見る北庭幾何学的でモダンな庭。外構植栽はアーククルーという事務所の協力による。
北庭から診療室を見る
院長室院長室は住宅の南庭を望む。
スタッフルーム40㎝のレベル差をつくり高い方はカーペット敷き、腰掛けることも仮眠もできる。
家作りに役立つ情報をお送りします。ぜひご登録ください。
お仕事を依頼した建築家:加藤哲也建築設計事務所 建築家相談依頼サービスに投稿する前にどんなことで悩んでいましたか?:...
建築家相談依頼サービスに投稿する前にどんなことで悩んでいましたか?: コスト管理等も依頼出来るか?など ...
ご紹介頂いたTAM建築。当方からの要望に当初「出来ます」と言うことだったので話を進めましたが、結局、途中でディクライン。確かに難題でしたが、徒に時間ばかり浪費した上...