とある家の玄関先。
じっくりとよく見てみると、なんだか少し古めかしい。
そんな風に感じた方もいるのではないでしょうか。
それもそのはず。
40年以上も前に建設された家ですから。
床のタイルの表情を見ていただくと、わかるかも。
それに、玄関ドアのデザインだって。
こちらの家。
40年以上前に建てられた家を、フルリノベして、
個人の美容サロンとして使っています。
予算のこともあって、できるだけ原型を保ったまま、
必要なところを作り変える提案でした。
リノベ前の玄関ドアは、マホガニーの風合いが印象的な、
この時代によく使われたデザインでした。
木目を生かすように、何度かクリア塗装をされていたそうで、
痛みはありません。
当初計画では、玄関ドアはサロンの顔になるところなので
取り換えがご要望でした。
最近では、いろんな色柄やデザインのドアがありますから。
ただ。
私は、このドアを拝見した時に、そうは思っていませんでした。
しっかりメンテナンスしてきていたので、痛みも少ないことから
取り換えてしまうのは、勿体ない。
ちょっと変化させれば、お客様の求めるイメージに近づけるのではと。
そこで。
きれいな木目を生かしたドアではなく、白く塗りつぶして
木目を消し去ることで、框組のデザインが洋館のような
上品さを演出してくれると考えたんです。
ご覧いただいて、どう感じましたか?
ズバリその通りになったと思います。
さらによかったのは、ハンドルやスコープ等の金物たち。
デザインがレトロなのはもちろんですが、
経年で、ほどよい味が出てきてて、それがいいアクセントになりました。
ちなみに。
ドア周りのベージュというか、グレージュというか外壁の色は、
私が塗ったわけではなくて、ちょっと前にお客様が塗り替えたもの。
その色ゆえに、玄関ドアの白さが引き立つようになったと思います。