リノベーション後のファサード
築28年、再建築不可の敷地のため、構造の補強とサッシの交換をしながら、和風のイメージを洋風に変えるリノベーションをご希望でした。
奥様とは【東京の木で家をつくる会】の紹介で知り合いました。「家のリフォームは主人よりも私が拘りが多いこともあり、当初から女性にお願いしたいと思っていました。できれば地元の木を使った自然素材にしたいと思い、東京の木で家をつくる会に相談し、林さんをご紹介いただきました。最初に提案してされたプランがこちらが考えてもいなかったもので、とても気に入りお願いすることにしました。」
築28年の一戸建て住宅の構造補強と一部サッシ交換とリフォームのご依頼でした。室内を解体する場所は内側から、手を付けない場所は外側から構造補強を行いました。当初、間取りは変えないリフォームのお話しでしたが、玄関上のアルミベランダを広くしたいとのお話しがあり、以前増築した玄関横の施工不良も見つかり、玄関とベランダのリノベーションを提案。それと同時にベランダに出入りしやすいように2階も自由度のある部屋改造しました。飼い猫の空ちゃん用に小屋裏収納をロフト風にも変えたことで、明るく伸びやかな空間になりました。
玄関を作り直す提案をされた時はビックリしましたが、以前増築した部分の土台が腐っていることも分かり、お任せして正解でした。旗竿形の敷地で外から見えるのはこの玄関部分だけなので、家の顔の大切さを感じています。2階も細く長い廊下を通り、狭いドアからしかベランダに出られませんでした。使っていない部屋を廊下とひとつにして、普段はフリースペースで使い、子供が帰省した時は引戸で区切り個室に出来るので、自由度がありとても便利です。お陰で明るい2階に居る時間が多くなりました。猫もベランダやロフトで日向ぼっこをしています。
改修前のファサード
玄関内部高さのあった靴入れをベンチ収納に変えて視覚的に広さを演出しました。
改修前の玄関
2階フリースペースと廊下使っていなかった居室を廊下に組み込んだことで、ベランダからの光が階段まで届き広がりも感じます。天井までの引戸を閉じればフリースペースがゲストルームに早変わり。
改修前の2階廊下壁に挟まれた廊下が一層狭く感じさせていました。
フリースペースとして組み込んだ居室勾配天井に作り変え、既存の梁は古色を塗りそのまま現しにしました。ハシゴで上がった先に小さなロフトスペースを設け、その奥に建具を付けて小屋裏収納にしました。
改修前の居室
店舗客室和室は床の間を残し客室へ。縁側を店舗入口にしました。テーブルもオリジナルデザインです。
外観はあまり大きくデザインを変えず、子供のころから馴染んだ雰囲気を残したい。室内が寒く暗いので、明るく過ごしやすい部屋にしたい。車イスの方もそのまま出入りできるように店舗はバリアフリーで。
友人からの紹介で問い合わせいただいたことがきっかけでした。「何度もプランと施工費を検討し、親身になって相談を聞いてもらえたことと、女性目線(ボーイッシュながら)での提案に共感できるところが多くあったから。」とのことです。
築45年の一戸建ての住まいを店舗兼用住宅にリノベーション。1階はレストラン兼レンタルスペース、2階を住居に間取りを大きく変えました。古い断熱材を撤去し新しく入れ直し、古い障子戸を再利用しながらも、完全に開放できるようにしたり、明り取りの窓を設けたりしながら、暖かく明るい部屋に生まれ変わりました。屋根から雨漏りしていた箇所があり、解体後に場所を特定し補修だけでなく、一部屋根のやり変えも行いました。1階店舗は靴を脱いで上がりますが、スロープで車イスのまま出入りでき、客室内も段差のないバリアフリーに。トイレは介助者も一緒に入れる広さとしました。2階住居は3部屋を1LDKに間取りを変え、無垢の木を使い心地良い空間に生まれ変わりました。
「あれほど寒かった家が暖かく明るい生まれ変わりました。いらっしゃるお客様にも居心地が良いととても評判をいただいています。住居部分は桧フローリングがとても足触り良く、また調湿効果もあり、林さんがずっと説明していた無垢の木の快適さを実感しています。解体時はどうなっちゃうんだろう?と想像もできずにいましたが、古い建具も思わぬ形で再利用されたり、見えないところにまで気を配ってくださり、想像以上になりました。」リノベーションと言っても表面が綺麗になるだけのイメージの方も多いのですが、良いところは活かし、問題点は可能な限り改善することです。費用との相談もあるので全て満点とはいきませんが、ご満足いただけているようで嬉しく感じています。
改修前の和室
和室と隣接していたリビングとダイニングも店舗客室に生まれ変わりました。奥の壁のガラスFIXは平書院の建具を嵌め込み、住居側の明り取りとしました。
改修前のリビングと奥のダイニング
2階に新しく作った17帖のLDK2室+廊下の一部を一部屋にしました。床は桧、天井は杉の無垢材を使いました。
改修前の2階LDKの一部
店舗アプローチ外観スロープで車イスのまま入口へ。庭にあった大きな手水鉢を門柱のように据え置き、庭との繋がりを作りました。
改修前の外観
リビングからキッチン。緩やかに繋がるワンルーム空間。
シニア世代のリノベーション。一軒家のうち、二部屋を居心地のよい部屋に転換しました。既存の窓・間取りを最大限に活かして費用を抑え、造作にこだわりました。
・ダイニングキッチンは、ゆったりとしたキッチンに。料理上手なクライアントの要望で、ガス機器とステンレスの天板のかっこいいキッチン。使い勝手の悪い吊り戸は無くし、カウンタータイプの収納を制作しました。・押入れ付きの和室はリビングに。長時間くつろげるローテーブルを造りつけました。趣味の絵画・コレクション・好きな画集を飾る棚を設けています。
造作キッチン
作業台にもなるステンレス天板のキッチン収納
和室の柱を活かしたローテーブル。知人を招いて、お茶を楽しく機会も増えたとか。
コレクションのSanton人形
お気に入りの画集に合わせて作った「1冊用本棚」
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先日、ScreenXの映画館で「ゴジラ・キング・オブ・モンスターズ」を観に行ったみーくん@建築家紹介センター(57歳)です。
確かに迫力はありましたが、+700円も払うくらいなら普通の映画でもいい……と思ってしまいました。しかし、今のゴジラは強い。
6月も半ばをすぎましたね。 6月といえばあじさいの季節。
雨の多い季節ですが 「洗濯物を干したまま出かけたら雨が降ってきて洗濯物がびしょ濡れ・・・」 とならないように出かける前には洗濯物を取り込むようにしてくださいね
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■建築家紹介センター通信 2019/06/24【客動線とオーナーの動線を分けたエステ併用住宅】
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2018年9月以降、当サイトの建築家依頼サービスを利用して、建築家にお仕事を依頼した方にamazonギフト券を進呈しています。詳しくは下記をご覧ください。
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■客動線とオーナーの動線を分けたエステ併用住宅
併用住宅を建てると「職住近接」することができます。エステ併用住宅についてスピカ建築工房 一級建築士事務所 滝川 良子さんに伺いました。
・併用住宅のメリット・デメリットを教えてください メリットは、お施主さん的には「職住近接」でしょうか。建築的には住宅と店舗をそれぞれ単独で建てるよりも、コスト的には安くなるとは思います。
デメリットは、一般的な住宅ローンを組みにくい事かもしれません。(銀行によって、対応はマチマチのようです。)
また、間取りによっては階下や階上への音の配慮などが必要になります。水道のメーターなどは1ケのみとなりますので、子メーターで対応するなどの工夫が……続きはこちら↓
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■最近のご依頼(最新5件)
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▼I-2250、簡易宿泊所・建築に詳しい方に図面と見積書(神奈川県在住・物件は大阪府)┗ https://kentikusi.jp/dr/node/19183?utm_source=mag&utm_medium=email&utm_c...
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※今号は特にありません。
■当サイト会員建築家の設計事例
▼東京都の 椎の木の家 株式会社ケイツーワークス一級建築士事務所 古賀 保彦┗ https://kentikusi.jp/dr/node/9903?utm_source=mag&utm_medium=email&utm_ca...
今回、紹介する設計事例は東京都の「椎の木の家」です。
依頼者は建物を建てる前は
「大勢の人が集まる事が多いため、広々とした空間がほしい」
と悩んでいました。
そこで
「技術やデザインなど信頼できる設計事務所なので……」
と株式会社ケイツーワークス一級建築士事務所 古賀 保彦さんに依頼しました。
古賀さんはリビングダイニングとキッチンが一体になった家を建てました。
「古い住まいの建て替えです。思い出を残したいということで、 庭の大きな椎(しい)の木をシンボルツリーとして アプローチに取り込んでいます。 また、ご先祖さまから引き継いだ荷物が多いことから、 収納をたっぷり確保しています。」
と言っています。
依頼者には
「収納が多くて広々とした空間にモノが溢れないので 毎日気持ちよく生活しています」
と言っていただきました。
収納の多い家を建てたい方はぜひ建築家依頼サービスをご利用ください。
------------------------会員主催のイベント情報----------------------
▼住まいづくり相談会 東京都 2019年05月18日 10:30 to 2019年06月29日 15:00┗ https://kentikusi.jp/dr/node/18900?utm_source=mag&utm_medium=email&utm_c...
▼SO建築設計 家創り無料相談会のお知らせ 東京都 2019年06月10日 10:00 to 2019年06月30日 18:00┗ https://kentikusi.jp/dr/node/18864?utm_source=mag&utm_medium=email&utm_c...
--------------------------------------------------------------------
■みーくんの本日のオススメ情報(^_^)v━━━━━━━━━━━━━☆▼
▼設計料相場算定サービス┗ https://kentikusi.jp/dr/sekkeiryo?utm_source=mag&utm_medium=email&utm_ca...
▼各サービスの比較┗ https://kentikusi.jp/dr/hikaku?utm_source=mag&utm_medium=email&utm_campa...
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東京都杉並区の一戸建の図面
弊社はリフォーム会社です。住宅の内外装リフォームを請け負っておりますが、今回階段架け替えも含む大掛かりなリフォームのご依頼を頂きました。施主様とは公私共でもお付き合いさせて頂いておりご要望も詳しく伺っておりますので、プランはあるのですが、図面にうまくおこせません。ご相談しながら何タイプかを図面にして頂きたいのですがこのような依頼をお受け頂ける方はいらっしゃいますでしょうか。宜しくお願い申し上げます。
建築家の所在地について:同じ都道府県・近県の建築家を希望する
東京都の旗竿地の長屋で木造3F希望。9世帯希望
建築家の所在地について:建築家の所在地にはこだわらない
こちら。
すごく味があって、しかも上品な喫茶店でした。
昭和初期の和洋折衷スタイルを思わせる作りと、
インテリアや調度品。
実は。。
私が大学院で研究していたのが
昭和初期の近代和風建築。
玄関脇に洋館を併設した和風建築なんです。
外観で見ると、こんな感じです。(研究対象の近代和風)
右側に併設されたのが洋館で、
この強引な手法で和洋が合体してる姿は、
なかなか面白いんですよ(マニアな視点ですが(笑))
話は戻りますが。
この喫茶店のある地域にいる、仲のいい経営者と
待ち合わせて、いろいろ雑談してきたんです。
懐かしくて、楽しい時間でした。
話の本題は、その後です(笑)
午後は、これから家づくりを始めようとしているご家族
初面談でした。
ホームページからお問い合わせいただきました。
どうやら、FBをよくご覧いただいていたようで、
「家づくりを楽しんでるな」と思って問い合わせいただけたようです。
(笑)
確かに、いつも楽しませていただいてるので、
間違いありませんが。
某ハウスメーカーに相談はしていたようですが、
偶然にも、私を発見していただいて、お声がけいただいたようです。
うれしかったです。
それはさておき。
せっかく伺ったので、家づくりの不安や気になる点を
質問いただいて、それにご返答をさせていただきました。
印象的だったのは。
「敷地が準防火地域なので、木造だと割高だから鉄骨造がいいと聞きました。
防火の木造って高いんですか?」
「???????????誰から聞いたんですか?」
「某ハウスメーカーの担当の方です」
「営業トークですね」
「??というと??」
「準防火地域でないエリアで建てるよりは、窓に防火性能が必要なので
木造の比較でしたら、少し割高になりますが、体制の影響ないですよ」
「そうなんですか?」
「そもそも木造と鉄骨造では鉄骨造が相当高いので。。
しかも。ハウスメーカーですから、さらに割高に。。」
「・・・・・・・」
怖いなと思ったのは、まったく根拠のないことを
知らない方に、まことしやかに伝えるということ。
完全に誤解して理解していました。
誰が正確な話をするのかを見極めるのってむつかしいんですが、
一人の方の意見を信じすぎず、いろんな方の意見を聞いて、
総合的に判断するというのがオススメです。
もちろん。
私にご相談いただければ、客観的なご意見は
お伝えしていますが。。
大事な家づくりですので、納得して進めていただきたいですね。
昨日は、とある家づくりの打ち合わせからスタート。
前回、提案書をもとに、プレゼンさせていただいたご夫婦。
提案した内容をもとに、ご夫婦でお話いただいて、
その家族会議の結果をうかがうというのが主目的でした。
と思いつつ。
話をうかがってみると、ご主人が多忙ゆえに、
なかなか、ご夫婦でしっかりお話できなかったそうです。
でも。
せっかくお時間いただいたので、
気になる点をいろいろとヒアリング。
それに対して、いろいろとご提案差し上げました。
バルコニーの広げるには?
光をもっと取り入れるには?
駐車場の配置でもっといいのは?
いろいろです。
その辺のご提案にも興味を持っていただけたようです。
その後、家づくりの大きな流れをご説明。
おおよそ、1年ほどかけて、じっくりと
家づくりを進めていく旨をしっかりお伝えしました。
ご提案内容含め、納得していただけました。
ということで。
次回設計のご契約し、同時に、
家づくりがスタートとなります!
面白い家になりそうで、今から楽しみです!
午後は、とある家づくりの打ち合わせへ。
こちらの家づくりでは、設計がずいぶんと進んできていて、
昨日のメインテーマは、家具でした。
家具といっても、家具屋さんで購入する家具ではないですよ。
建物に設置する、作り付けの家具のことです。
カウンターや机、本棚など等。いろいろです。
いろんな使い勝手を考慮しながら、
広さや高さを、体感しながら共有。
しっかりと、仕様を決めていただきました。
せっかく作りつけるので、「一般的な」仕様ではなくて、
自分だけの仕様にしたいですよね。
そうそう。
この家具ですが、注意点があります。
家具屋さんに制作してもらうと、結構高くなります。
そこで。
大工さんに制作してもらうか、既製品の家具を
有効利用したりすると、コスパも仕様も
大満足の家具になります。
その辺は、しっかりご提案させていただきました。
枠にはまった仕様をセレクトするだけの家づくりではなくて、
自由にセレクトできて、しかも建築家のアドバイス付き。
どう思いますか?
建築家との家づくりって、とってもいいですよ
かつて日本では、家は「建てる」という表現が当然だったように思います。私の世代より上の年代の話ですが、家を持つのがひとつのステータスであった頃と、それ以前の表現だと思います。
その後、おそらくはバブルの頃からでしょうか。「家を買う」という表現の方が一般的になったように思います。建築費用というよりも購入費用と表現される方も多いのではないでしょうか。分譲住宅とかハウスメーカーによる住宅が増えてきたのもおそらくこのあたりかと思います。
現在もその傾向は続いていますが、一方で建築家が手がける住宅も増えてきていて、設計事務所が手がけた住宅を紹介する媒体も多くなりました。そのようなことから最近はハウスメーカーが建築家とのコラボレーションをうたい文句にするような傾向も現れてきています。(もちろん主導はメーカー側でしょう)
一方でそのような中にあって、マンション等の杭や免震装置の不正が社会問題となり、最近では大和ハウスやレオパレスの違法行為が発覚しました。会社存続の危機とまでいわれるものです。これらのほとんどは建物の見えない部分の不正、手抜き等であり、利益最優先による確信犯的な行為として疑うのは私だけではないと思います。大手だから安心といった神話はすっかり崩れたようにも思われるものです。(これからはマンションや分譲住宅であっても、工事の履歴などを公開または閲覧できるようにすることが求められるかもしれませんね)
基本的には、設計と施工をひとつの会社で行う事、設計監理も施工管理もその中で行われる事自体に無理があるように思えてなりません。
家づくりを考える場合、まずは住宅展示場に行くという人はまだ多いと思います。また間取りは自分で考えることができると考える人も多いと思います。しかし工事が適切に行われているか、工事費が見積書の内容と整合しているかといった事をチェックできる建て主さんはまずいないでしょう。(プロでも難しいものです)
公共施設では多くの場合、施工会社の所属ではない設計監理者或いは監督員が何らかの形で工事のチェックを行います。上記のような事からは、今後の家づくりは、建て主さんと施工会社の2者だけの関係で建築或いは売買されるのではなく、設計監理者或いはその間に入る資格を持った専門家(インスペクターであったりアドバイザーであったり)が必要になるように思います。
家づくりはほとんどの人にとっては一生に一度のものです。住まいに合わせて生活するというような、既製品を購入するようなものではないはずのものですし、既製品のように工場で品質検査を受けることができるようなものではありません。
これからは自分に合わせて創る造る側が工事の内容を公開する創るのに当たっては第3者的な専門家を加えるという流れが安心できる家づくりの為に一般化すべきと思いますが、いかがでしょう。(期待も込めて...)
住宅密集地の場合、日当たり・通風が確保できなかったり、隣家からの視線に注意が必要です。そこで、横山武志建築設計事務所 横山武志さんの設計した、ニワノイエ・九曜舎をご紹介します。ニワノイエは5つの坪庭を作ることで住宅密集地の問題を解決した事例、九曜舎は和風の坪庭を2階に作った事例です。
坪庭は、一般的には、1階に作ることが多いですが、2階にも作ることは可能です。ただし 2階の場合、バルコニーと同様防水工事を行う必要がありますので、その分、別途費用が掛かります。
樹木、造作等、和風に仕上げると、しっかりとした職人に依頼した場合、200~300万円程度の費用は見ておいたほうが良いです。もちろんDIYでやる方法もあり、その分安く作ることは可能です。
例えば、木を植える場合でもトータル数万円の場合もあります。樹木の選定は、日照条件や成長後の枝振りにも気を使う必要があり、よく相談する必要があります。 もちろん2階にも置けますが、植木鉢を置く以外にも直接土を入れるケースもありますが、その場合、耐根仕様の防水方法と重さも計画段階から検討する必要があります。ウッドデッキもセランガンバツ等の南洋材のデッキ材、檜材や人工木材もあり、使い方やメンテナンスの考え方等十分考慮する必要があります。
和風の坪庭は、本格的な庭を希望するのであれば、専門の庭師の方に依頼したほうが良いでしょう。石の選定、置き方、手水鉢や灯籠等には決まりごとが多く、専門的な知識が必要です。
手水鉢などを設置する場合には、水道が必要となります。もちろん排水の整備が必要です。苔を張ったり、樹木を植えたり、土を入れる場合は植木鉢に植えるか、土を直接引く場合は、耐根仕様の防水をする必要があります。
和風庭園で、敷石や灯籠も欠かせないアイテムですが、それ自体かなりの重さもありますので、上階に坪庭を設置する場合は、計画段階からその重量を加味して構造計算する必要があります。
事例の九曜舎では、耐根仕様の防水施工を行い、土壌や灯籠、石の重量も考慮し、構造もその計画当初から、その重量も加味して設計しています。
京都の町家の坪庭等、小さいながらも美しい庭園はありますが、専門の庭師と話をしながら、作り上げていくのが良いと思います。また玄関のアプローチを庭園化する方法もあります。
洋風の庭というと、床の仕上げをタイルやデッキにするのは一つの方法です。連続する室内と一緒にタイルで仕上げたり、フローリングと似たような色合いのデッキ材にしたり、一体的に見える工夫も出来ます。
タイルは、一般的には下地をコンクリートにする必要があります。タイル以外にも平石や煉瓦、木タイルも良く使用されますし、芝を敷く方法もあります。
樹木を植えたり、草木を植えたりできるような花壇を作ることもあります。季節の草花を植え替え、一年中花を楽しむ庭も出来ます。窓から見える位置に花壇を造ったり、デッキやベンチを設ける等眺めるスペースも考えると、より花を楽しめる庭になります。
すでにある坪庭をリフォームして作り直すのは可能ですが、資材の搬出搬入経路の有無に注意が必要です。大きな石や灯籠等の大きなものや土を入れ替えたりする場合、十分な搬入経路を確保する必要があります。
1階であれば、建物の外周から、スペースがない場合は、室内を通る場合もあります。2階であれば、クレーンで釣り上げる場合もあります。新築の場合も事前に搬入したりする場合もありますのでご注意ください。
坪庭を作ることによって通風と採光を確保し、坪庭を部屋が囲む配置になるので視線が広がるというメリットがあります。更に、花や植栽の紅葉により、四季を感じられる庭になります。
またデッキを敷けば部屋と一体で使うことも可能です。坪庭に面する壁を明るくすると、太陽光の反射により、室内も明るくなる場合もあります。
坪庭のデメリットとしては、植栽があれば水やり他メンテナンスが必要になります。また剪定等も必要になり、場合によっては庭師に依頼することも必要です。
坪庭を作る場合、敷地に余裕が必要です。坪庭ありきで新築をする場合、最初から設計者に希望を話し、しっかりとした計画の作成が必要です。
東京都練馬区、行き止まり道路の一番奥。敷地北側に道路が面し、東面、南面、西面は隣地の住棟間隔も狭く、住宅密集地のど真ん中にあります。
敷地が東西に長細く、南側に庭を取ると、あまり太陽の光の届かない庭になる恐れがありました。そこで、建物を凹凸の襞を作り、坪庭を幾つも作るレイアウトになりました。
1階 駐車場と陶芸のアトリエ、2つの寝室。2階LDKと寝室、水廻り 1階のトイレは、アトリエでの教室利用を考え、共用だがプライベート空間に干渉しないようなレイアウトに配慮しました。LDKと寝室では、LDKの採光を重視し、陽当たりの良い2階にしています。
一方寝室は、幅3mのクローゼットを備え、狭いながらも収納を充実させ、2方向に窓を設け、2つの坪庭に挟まれる形式にしています。2方向に視線が抜けるため、狭さを感じさせない作りになっています。
坪庭からは、採光と通風を確保しており、建物全体への環境装置として坪庭を位置づけています。坪庭には5つあり、建物は凸凹形状で、建物と坪庭を一体化させるレイアウトとなっています。
坪庭を作ることによって住宅密集地でも通風と採光を確保した家を実現することができました。2階のLDKは、リビング、ダイニング、キッチンを一列に並べて、見通し13.5mの長細い部屋となっています。南北の大きな窓からは、太陽光が入り、南面のバルコニーと一体的な空間となっています。
2Fのバスルームは、トイレ・洗面と一体になるようにハーフバスルーム上部にFIXガラスを採用し、窮屈な浴室にはならないようにしています。またバスルームの奥にサービスバルコニーを設け、洗濯後すぐ洗濯物を干せるようにしています。2つのバルコニーがあり、それぞれ使い分けが出来るようにしています。
東京都新宿区。南側が道路に面しており、他は住宅に囲まれている住宅密集地です。
郊外に住宅があり、平日東京の勤務地に通う2拠点居住の東京都心の家になります。
1階は趣味の音楽スタジオと水廻り。2階 キッチンと畳のあがり間と坪庭。3階は寝室とロフト。「和風の住宅と坪庭を作りたい」というご要望と、「音楽スタジオを作りたい」というご要望がありました。
スタジオは、来客と防音を考慮し1階にして、 1階の構造を鉄筋コンクリートとして、2重壁で完全防音にしました。2階の坪庭は壁を3階まで立ち上げ、周囲と閉ざされていますが、上部は開け、町家の坪庭のようにしています。
坪庭は本格的な使用にし、ランドスケープデザイナーに協力を求め、施工も和風庭園を専門に施工している庭師に依頼しています。石灯籠、手水鉢、敷石、飛び石を配置し、庭を眺める月見台を竹簾敷としています。雪見障子を通じて、室内から坪庭を楽しむことができるように工夫しています。
横山さんは一級建築士以外にも宅地建物取引士でもあり、土地探し等不動産の物件探しもしているとのことです。そのため、土地選びも建物を前提としたビジョンでアドバイスをすることが可能です。建築家に依頼して家を建てるのは、お施主さんの手間もかかりますが、「家ができるまでの過程を楽しむように、手間暇も含めて楽しんで頂きたい」と仰っていました。
家作りに役立つ情報をお送りします。ぜひご登録ください。
このサービスを利用する前に困っていたことは建築家を探す手段が分からなかったことです。 ...
50歳台です、今まで新築や中古住宅など住み替えてきました。中古住宅購入時でも、やはり設計士が関わり時間をかけて立てた家は、住みやすく、こだわりがあります。今回は、...
早速9組ものエントリーをいただきました。設計事務所の所在地、HPから窺える作風、などから直感で、2組の設計士さんを選び、プランの検討を依頼しました。その内、...