住宅部分との動線分け、エリア分けされた併用住宅・芦田成人 建築設計事務所 蘆田 成人さん
併用住宅の間取りは住宅部分との動線分け、エリア分けが重要です。
芦田成人 建築設計事務所 蘆田 成人さんに伺いました。
貴社が併用住宅を手がけたきっかけがありましたら教えて下さい
電気工事関係のお仕事をされているご主人とは、建築の数年前から顔見知りでした。
何度か当事務所の電気工事の仕事をしていただいたこともあり、家を建てるなら芦田に頼みたいと、お考えいただいていたようです。
お子様たちの進学のタイミングに間に合うような時期に、購入すべき土地もみつかり設計のご依頼をいただきました。
店舗併用住宅を建てられない用途地域もあるのでしょうか?
はい、準工業地域、工業地域、工業専用地域と言った工業系の用途地域では店舗併用住宅は建てられません。
住居系では第一種低層住居専用地域と第二種住居専用地域で一定の条件のもとで建築することが可能で、第一種低層住居専用地域では店舗部分の床面積が50㎡以下で且つ、建築物の延べ床面積の1/2未満であること。
店舗の用途として事務所、日用品の販売を主たる目的とする店舗又は食堂、学習塾、雑貨屋、美容室などが認められます。
但し厨房における機械の出力制限もあります。
又、第二種低層住居専用地域では店舗の床面積が150㎡以下で店舗は2階以下に設けること、第一種低層住居専用地域と同様に厨房における機械の出力制限があります。
併用住宅の間取りを考える際に気をつけていることを教えて下さい
住宅部分との動線分け、エリア分けになります。
居住者の日常生活が店舗にやって来る来客によって疎外されるような間取りになってしまうと安心して生活が送れませんし、逆に来客に居住者の日常が垣間見えるような間取りになってしまうと、折角の気分転換も台無しになってしまい兼ねません。
お互いが気兼ねなく、それぞれの時間を過ごすことが出来るように気を付けています。
狭小地の場合、それらが特に難しくなるため細やかな配慮が必要になります。
併用住宅を建てる際に住宅ローンを使うことも可能なのでしょうか?
住宅部分を住宅ローンで、店舗部分を事業用ローンと言った2本立てのローンの組み方もありますが、住宅部分の床面積が延べ床面積の1/2以上確保出来ていることなどを条件に住宅ローンのみで建物全体のローンを組むことも出来ます。
勿論、後者の方が低金利となるため2本立てのローンを組むよりもメリットがあると言えます。
詳しくは融資先となる金融機関で条件を確認していただくと良いと思います。
つながる家では依頼者からどのような希望がありましたか?
ご主人が経営される会社の事務所と、奥様が運営される雑貨カフェのスペースを設けつつ、ご家族のお住まいを併用したいと言ったご要望がありました。
↑つながる家
どのようにしてそれを叶えましたか?
敷地は、その東西両面で道路に接道し、間口(南北方向)に対して奥行(東西方向)の長い長方形でした。
東側は道路幅の広いメイン側、西側はセットバック(敷地後退)して4.0m道路となる裏側と位置づけ、その形状をなぞらえるように、東側に1階の店舗と2階の事務所からなる職棟、西側にご家族が暮らす住宅棟を配置して1階の建物内部でも、お互いが繋がるような計画とし実現しています。
ハウスメーカーや工務店でなく貴社に併用住宅を依頼するメリットを教えてください
当事務所では、今回紹介させていただいている「つながる家」以外にも写真館併用住宅や美容室併用住宅など複数の併用住宅の設計経験があります。
それぞれで店舗部分の用途は違いますので、毎回考慮すべき内容が違ってきます。
その度に経験値が増しアイデアのストックも増えます。
それぞれの業態独特の設備やスペースの取り方、バックヤードとの兼ね合い、住宅部分とのつながりを意識したデフォルトの無いゼロからの設計を叶えられることが、一番のメリットであると考えます。
パターン化されたプランではなく、使い勝手や情緒にも訴えかけるようなセンスで皆様の併用住宅を実現します。
併用住宅を建てたい方になにかアドバイスがありましたらお願いします
テナントを借りて、お店を営業するよりも、自前のお店があれば、毎月の固定経費を抑えることが出来ます。
開業間もなくの場合、自前のお店が持てなかったとしても、ある程度お店が軌道に乗れば自前でお店を持つことを検討されても良いかもしれませんね。
「時は金なり」と言う言葉があるように、ご自宅と店を併用することで通勤のための時間も、そこに費やすエネルギーや交通費なども節約出来ます。
又防犯の意味でも、家とお店が近い方が気持ちの上でも安心できると思います。
そう言った意味で店舗併用住宅のメリットはかなり高いのでは無いでしょうか?
土地探しの段階からでも相談にのっていただけますか?
是非、土地探しの段階からご相談下さい。
事前にご相談いただくことで、コストパフォーマンスを最大限に生かした資金計画を立てることが出来ます。
例えば、皆様が購入希望の土地が見つかった場合、その土地だと外構にかなりの出費が必要になり建物本体に掛けられる費用を削らざるを得ないと言ったアドバイスをさせていただくことで、リスクの高い土地の購入を回避できる可能性もあります。
貴社に設計依頼可能なエリアを教えてください
兵庫、京都、大阪を中心とした近畿圏からのご依頼を多くいただきますが、特にエリアを限定している訳ではありませんので、条件が合えば全国どこでもお受けさせていただきます。
過去には、宮崎県からご依頼いただき、お仕事をさせていただいたこともあります。
芦田成人 建築設計事務所 蘆田 成人さんの併用住宅・設計事例
画像 | 建物の名称 | 紹介文 |
---|---|---|
つながる家 | 東西に長い敷地の東側に職棟、西側に住棟を配置し、それらの空間は完全に分離していますが建物としては1棟です。住棟内の環境を整えるためには南北に距離の無い敷地ですが吹抜けにより採光を確保し最大限の配慮を施しています。 |
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