市原の家
北側道路から見た外観。
公園に面しているので、視線の気にならない2階に大きな開口を設けています。
向かって左側がロフト2、右側が書斎の窓で、どちらも床までの引違い窓です。
南側の庭に面した1階の窓と、この引違窓を開けておくと、家中を風が走り抜けます。
定年を機に建替えをされた夫婦二人住まいの小さな住宅です。
老後を見据えバリアフリーをご希望されていたので、
段差のない玄関と廊下の無いワンルームの1階で生活が完結できる間取りとしました。
ワンルームと言っても、適宜引戸やカーテンで区切れるので、
来客時も困ることはありません。
また、子供家族が泊まれることも設計の条件でした。
たまに使う部屋を区切られた個室として設けるのは小さな家ではもったいないので、
屋根の形状を利用した2つのロフト空間を設け、引戸で仕切れるようにしました。
引戸と窓を開けておくと、1階からの高低差を利用して家中を風が通ることも狙っています。
住み慣れた土地での建替えを希望され、また、定年され家で過ごす時間が長くなることを踏まえ、
緑が大きく育った庭と、目の前が公園という豊かな環境を享受する事ができる住まいをご提案しました。
コンパクトな住まいですが、子供家族が集まると総勢10人で過ごすことになるので、
窮屈さを感じないようリビングは天井を高くし、庭に面して幅の大きな窓を設け、
面積以上の広がりを感じられるよう工夫しました。
また、小さな家の中に大小さまざまな空間があるので、狭さを感じず暮らすことができます。
「この住まいは、庭や公園の緑、空の様子を家の中から感じる事ができ、
季節や毎日の時間の移り変わりなどを肌で感じながら生活しています。
家で過ごす時間が増えたので、このことが何より嬉しいです。
孫たちは、天井に垂木が見えている屋根裏のようなこの家が大好きで、
遊びに行くのを楽しみにしています。
窓や壁・屋根の断熱性能を高くしたので、夏や冬も快適に過ごすことができています。
床暖房は設置して良かったです。
中間期は1階とロフトの窓を開けておくと風が通りとても気持ちいいです。」
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