宗教施設である寺院には本殿・客殿に加えて、庫裡と呼ばれねる住職とその家族が住まう住宅部分があります。この庫裡には広間の茶室、水屋、待合と呼ばれる茶道の為の諸部屋も計画されています。
地域の自治会関係の仕事を通じてのお付き合いがあり、ご依頼を戴きました。
法規的には設計そのものにも、そして建築許可を得る為にも難しい手続きが存在します。茶室の計画に於いては、設備的に法律が安全性に追いついていない現状もあります。その点で建築家の姿勢が問われる建築だと思いました。家具は勿論、仏壇を含めて宗派・住職のご意見を参考に私がデザインしています。また庭園設計でも、植栽や石の置き方まで計画させて頂きました。
建て主さんは山登りが好きで、“山に行かなくても山小屋のテーストが味わえる”という望みがありました。しかしあくまでも全部が木ではない方がよいという事でした。そこで柱、梁、床、天井、は国産の無垢の木現わし(柱は杉、梁は松、床は杉)主体で、壁にはケイソウ漆喰と杉板をバランスよく使い分けてる自然素材の家です。
東側前面道路が主たる地盤より1.4m下がった敷地で、既存地下駐車場がありましたが隣家と共有のため解体できず、残さざるをえない状況で、いかにそれを克服して豊かなスペースを獲得するかがテーマの建て替えです。地下のRC(駐車場+納戸+書斎)の上に木造2階が乗っています。
隣家との距離が近く、建て込んだ状況でいかに風や光の流れを取り込むかを勘案し、開口部やバルコニーの位置を工夫し、引き戸を多用することで開放的な一体感をつくり、よりその効果をあげています。
外構、照明器具等も含めて、1450万の総工費です。限界に挑む計画を成功させる為、安く手に入る材料などを見つけながら仕上げてゆくことになりました。
そうした経緯で、お施主さんの希望の材料や設備機器は、採用できないものもありましたが、設備機器とサッシュ以外は自然のもので仕上げられました。超ローコスト住宅のお仕事は、多くの部分で設計者と施工者の能力に任せて頂いてこそ、成立する性格の仕事になります。この住宅はロフト7.5帖、バルコニーテラス9帖、2階に42.23㎡(内に居間・食堂11帖と子供室7.5帖を含む)1階床42.23㎡(寝室7帖を含む)合計室内が84.46平米です。ロフト・バルコニーを入れた施工床面積では118.25平米あります。間取りは子育てとその成長を考えた家族同士のつながりとプライベート空間の独立性を考えたものにしています。
周囲の住宅によって、陽射しが入らないという以前の家を建て替えました。陽射しと風通しを念入りに組んだおかげで、設備にあまり頼らずに夏涼しく、冬暖かい家に生まれ変わりました。景色も富士が見える方向や里山の風景の方角も考慮しています。
お住まいの奥さんが、時間毎にどの様に過ごされているかをお聞きして、朝から夕方まで移り変わってゆく日なたの場所を追いかけながら、間取りを合わせて計画されています。
内部で見えてくる枠などは松を中心に使用していて、木が焼けて赤系統の色彩が強く出ています。庭に植えられた楓や隣家に植えられた柿の実。秋が似合う家です。月刊ニューハウス、別冊ニューハウス、週間朝日に掲載
ご親戚、住い手の仕事仲間が年間多く集まりパーティーが開かれるお宅です。2階のリビング・ダイニングで約40㎡、24畳分の広さと一体で使用できるテラスが9畳分でパーティーの対応をします。
新興住宅地の中にあまり際立ったデザインとならず、そしてアンティークがお好きな奥様のご趣味に合わせた外観と内装です。現代的な空間も時代と共にアンティークが似合うように変化して欲しい・・・そんな願いを持ちながら計画を進めました。
若いご夫婦とお子さんが二人で住まわれる住宅です。一度お会いして後、別の建築家に依頼されて殆ど計画案が終わっていたようですが、その御話しを断って、ご依頼頂いた計画です。
ご主人の居場所、音楽を楽しむコーナー、新聞を落ち着いて読める場所を設けました。
陰影のある家です。暗く高い吹き抜けを見上げる空間の中で少しの孤独感の中で思いを巡らす時間を与えてくれます。
吹き抜けを突き抜ける大きな行灯の照明が家全体をほのかに照らすしかけです。下の書斎から見上げると、上昇感のあるその行灯のまわりを階段が囲んでいます。家族の間に壁も扉もなく、身を寄せ合う感じを表現した家です。総工費は1550万です。
木々の緑に囲まれた小ぢんまりとした住宅です。関越道東松山ICより西に車で5分、周囲に広大な田畑がある屋敷林の中にこの住宅はあります。先代までは専業農家、現在は造園業を営むご両親の敷地の一角(要農転)に、この若い長男家族の住宅は計画されました。
主要テーマは三つ。一つは、近くのマンションより戻り住む長男家族は、北に隣接する両親主屋の生活を十分に配慮し計画する。二つ目は、主屋周りの既に整った庭園に加えて、深い屋敷林の緑や西側竹林境に沿って流れるせせらぎ(農業用水)等、溢れる自然を出来るだけ害さない。三つ目は、室内にも木の香溢れるオール電化+太陽光発電のエコ住宅を希望!…でした。敷地はほぼフラット。
導入路を含むとはいえ十分広い敷地。程良く距離のある北側主屋をそれでも意識する以外に、全く自由なプランが可能でした。計画着手前見学された『生成りの家シリーズ4作』中の2作は、この若い家族が、将来多様に変化するであろう生活に自在に対応可能なフレキシブルな住まい形式として、気に入られ採用されました。
杉構造材や間柱、構造合板が剥き出しの内部プランは殆どオープンで、浴室とトイレ以外、目線を遮る間仕切上の欄間を通して連続し、空気さえも繋がっています。
コンペによって選ばれたものです。高台の上に建つ大変見晴らしの良い住宅です。敷地の形状は、横浜に多い崖地を擁壁で造成した敷地で、しかも底面積の半分近くが擁壁で、その上に旗ざお状というものでした。
敷地の解放されている側は擁壁が下りていく北と西側で、南側は隣地の擁壁が2.5Mぐらい立ち上がっています。北と西側は眺望が開け、開放的なスペースを作り上げることが可能でしたが、なにぶんにも擁壁のために実際に建てられる敷地面積が小さく、2階部分にいかに大きな床を作るかがひとつのテーマでした。ワンルーム的な空間とするために2階の内部柱をできるだけ少なくデザインしています。そして南側は、旗ざお状の敷地形状が開放部を作っていますが、その方向からいかに太陽光を取り込むかがもうひとつのテーマでした。2階部分には擁壁まで大きくキャンティレバーで跳ねだしたデッキを設えて内部空間との一体化をはかり、南側には階段スペースを取って、その吹き抜けで1階までも光に満ちたライトウェルを作り出して、2階リビングにもたっぷりと太陽光が差し込むようにしてあります。内装は通気性壁紙、シナ合板、むく板フローリングを多用した、シンプルでナチュラルな空間です。いわゆるオール電化住宅です。
川越の町の成立ちを都市計画的に見ると市役所近くの一番街の蔵造りの町並みが江戸・明治時代、川を利用していた物流が鉄道へとシフトする中、本川越駅(西武新宿線)・川越駅(JR・東武東上線)方向へ中心地が、時代とともに動いていった。これによりそれぞれの時代の建物が取残されていった。川越は、駅から蔵造りの街まで平成から江戸までを建物で、タイムスリップすることができる町である。テーマパークではなく、そこには、人が生活しているということが重要だ。そして敷地は、大正浪漫夢通り(旧銀座商店街)という通りに面する和菓子屋である。名前の通り、大正時代をテーマにまちづくりに取り組んでいる通りである。かつての繁栄の名残りは建物のみとなっている近年、通りの名前を変え、観光客が来るようになってきている。 そんな敷地に新たな建物を建てる。 この通りは、2階建ての建物が、間口3軒程度の幅で建っているが、生活環境の変化で2階建ての1階店舗という形式は、限界があるということと、他の観光地化した都市との大きな違いは、そこで商いを営みながら住み続けている住宅という存在を通りに出現させることが、この町全体の特徴を形成していく上で重要と考えた。通常、住宅部分は、商いを生かするために犠牲になる場合があるが、商いを活かしつつ住宅部分に豊かな空間が生まれることを願い設計を行った。
屋根部分の木の梁を網代に組み、見上げた時その梁を魅せる事により、通りにアクセントを与え、人がそれを見て、お店に入ってきて、「親父、3階の屋根はどうなってるの?」「あれはね…..。」見たいな店と客とのコミュニケーションツールとしても期待している。
建物正面からの外観 昼間
お店の天井は、変則格子天井です。
キッチン方向
上部はポリカの欄間で奥まで視線が抜ける。
ロフトを通して西日が差しこんできます。
小屋組み
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今住んでいる家がハウスメーカだったので、住み替えに際して再びとは思いましたが、制約なく土地探しをしたくていろいろ模索した結果、建築家のアドバイスが聞けるこのサービスに出会いました。...
この度、16日に委託検査業務の掲載をしていただきまして誠に有難うございます。弊社が東京と言うこともあり、東京都・横浜市・神戸市の方から、ご連絡いただき、現在委託業務の説明を...
お仕事を依頼した建築家:本多建築設計事務所 ...