傾斜地を利用して地下室を作る

傾斜地を利用した地下室のメリット

 
傾斜地の場合、基礎が深くなってしまう場合も多く、平地に比べて基礎の費用が高くなりがちです。
そこで傾斜地を利用して地下室を設ける場合が多いです。
傾斜地を利用した地下室には下記のようなメリットがあります。
 

  • 地下室が基礎を兼ねるので費用的にメリットがある
     
    どうせ深い基礎を作るのですからいっその事、地下室にしてしまったほうが少しの追加費用で面積を増やすことができます。
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  • 地下室部分の面積は容積率に算入する必要がないので面積を増やせる
     
    住宅の地下室の場合、全体の面積の1/3までなら容積率に参入する必要がありません。
    100m2の土地で容積率100%の土地の場合、普通に建てると100m2までしか建てる事ができません。
    しかし、50m2の地下室を作ると150m2の家を建てることができます。
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  • 地形によってはドライエリアが不要になる
     
    ドライエリアとは地下室に採光・通風を得るための空堀のことです。
    地下室を居室として利用する場合は、採光・通風などを確保するためにドライエリアを設ける事があります。
    傾斜地に地下を設ける場合、地形によってはドライエリアが不要になる場合があります。

 

傾斜地・地下室

地下室のメリット

 
また地下室そのもののメリットとして下記のようなメリットがあります。
 

  • 温度変化が少ない
     
    周囲を土に囲まれているため、温度変化が少なく、夏涼しく冬は温かい部屋になります。
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  • 遮音性が高い
     
    周囲を土に囲まれているため、遮音性が高く、音楽スタジオ・シアタールームなどに適しています。

 

株式会社DIGDESIGNの「崖の上の家(建築家自邸)」

 

 
敷地は見晴らしは良いが崖の上。しかも斜面になっています。
斜面に地下室を埋め込み無駄な基礎をなくし、プロジェクターを上映できる防音の地下室が出来上がりました。
都内は地下室を希望されるお客様がとても多いのですが、ほとんどの方がオーディオかプロジェクターを導入なされます。
 
地下室への光の採り入れ方は試行錯誤した結果、半地下室にして大きなガラスドアから庭の植物の木漏れ日とともに光が差し込むような設計になっています。
 
地下室には窓がないため空気が淀まないように換気扇を3台つけています。
1台は便所・もう一台は室内臭気排出用の換気扇、もう一台は壁・床内の湿気を排出する換気扇です。
室内にまんべんなく新鮮な空気が行き渡るように吸気・排気を計画しました。
 
 

 

プロジェクタ

↑プロジェクタ
 

地下室・断面図

↑地下室・断面図
 

オフィス・アースワークス一級建築士事務所の「斜面地の家」

 

 
旗竿地かつ急斜面という敷地でした。
全景が写真で撮れないほどの急斜面の土地なので、上の全景画像はCGです。
敷地のほとんどが斜面という土地に、以前は平地部分だけに2階建ての住宅を建てて住んでいたそうです。
依頼者は二世帯住宅に建て替えたいと思っていました。
平地部分だけでは面積が小さいので、他の土地を探すつもりでした。
そこでオフィス・アースワークス一級建築士事務所が急斜面部分に鉄筋コンクリート造で地下を造ってその上に木造2階を載せる案を提案しました。
依頼者は昔から住んでいた土地にこれからも大家族で住み続けていけることを大変喜んでいます。
 

小山隆治建築研究所+天野建築構造設計事務所の「プラグハウス」

 

 
プラグハウスは山の尾根の突端に位置する敷地250坪に建っています。
建物は、鉄筋コンクリート造の躯体に木造の屋根と内部の壁を差し込んだような住宅です。
 
外壁周りの鉄筋コンクリートの壁が体力を持っていますので、内部の木造の壁には、耐力壁が少なくなりました。
それにより内部は、通常の木造の建物よりも大きく、伸びやかな空間が産まれました。
 
地階は湿気の対策が肝心なのですが、敷地の中間に土留めの擁壁を入れてその擁壁から離して建てています。
そのことにより風道を造り、部屋への風の通りを良くしています。
  
 

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