中山クリニック

●設計事例の所在地: 
兵庫県明石市
●面積(坪): 
未公開
●建物の種類(大分類): 
医療・福祉施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

風除室の増築は、計画道路の兼ね合いと耐火建築物としての性能も求められたため鉄骨造とした。外観は風除室とガラススクリーンの箱庭、車寄せ庇を付加する構成とし、薄いアルミハニカムパネルの庇とガラススクリーンのシンプルでシャープなデザインは以前の医院の玄関のイメージを払拭している。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

外来部門である1階部分を重点的にプラン改修し、車寄せ・風除室を設け、暗く古いイメージのある玄関部分を明るくすっきりした形に変更、それに伴う周囲の整備を行なうことが主な要件であった。診療を行いながらの改修工事となるため、我々の今までの医院再生のノウハウから、改修の工期を3段階に分けて、プランから改修方法までの提案を行った。
元の建物は、度重なる増築と改修で、玄関からリハビリ室への動線が迷路のように入り組んでおり、診察室・処置室も利用しづらいプランとなっていた。これをトイレの移動により、明るくシンプルで分かりやすいプランとなるよう計画した

その他の画像: 

北側外観。ガラススクリーンの箱庭とアルミハニカムパネルの庇によるシンプルな構成の外観。

外部と内部のバッファーゾーンとしてガラススクリーンの箱庭を設け、それに対し大きな開口を取ることで、明るい待合室に改修することが出来た。またインテリアの色使いも落ち着きのある色を使いながら、アクセントとしてソファの色をビビッドで明るい色に変更することで、患者さんに明るい印象を与えるような空間作りを心がけた。また受付カウンターも広く取ることで、空間に広がりを与えている。

コンペ案では「GreenWall」等の壁面緑化も提案した。

トイレも位置を調整、明るく使いやすいトイレへ再生。

再生前の建物外観。

再生前の待合室。待合室は開口が少なく、暗く狭い印象であった。

物が多く、雑多な印象を受ける再生前の受付廻り。

ふじしろ歯科クリニック

●設計事例の所在地: 
兵庫県姫路市
●面積(坪): 
108.9
●建物の種類(大分類): 
医療・福祉施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

世界文化遺産姫路城(白鷺城)の城下町として発展してきた姫路市の中心市街地でのデンタルクリニックの計画。外観は清潔感のある白を基調とし、海辺のリゾートホテルをイメージした。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

子供さんからお年寄りまでが安心できる暖かい雰囲気のデンタルクリニックで海辺のリゾートホテルをイメージした建物が求められた。ガラス張りの滅菌室、患者さんから見えるガラス窓のある技工室など、患者さんが安心できる清潔なイメージのクリニックとなっている。
またドクターの希望で診療台の増設、デンタルエステ部門の拡充、CT室の追加など、将来への対応を考慮し機能的な計画を行っている。

その他の画像: 

吹抜けの開放感ある待合室。壁には、水槽を埋め込んでおり、カラフルな魚達が出迎え、患者の緊張を和らげてくれる。

壁、床の素材を吟味し、リゾートホテルのような受付をデザイン。

健康で清潔なイメージを目指し、白鷺城の白い漆喰壁のように、いつまでも白く美しい壁であるようにと結晶化ガラス建材を採用した。目地の汚れを減らすため、外観を特徴付ける白い壁のボリュームは、結晶化ガラス建材の大盤パネルの最大幅(巾1800mm)によって決めている。

溝口内科

●設計事例の所在地: 
兵庫県明石市
●面積(坪): 
96.4
●建物の種類(大分類): 
医療・福祉施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

外観近景。黒のガルバリウム鋼板スパンドレルと白の装飾仕上塗材による構成。
出来る限り要素を減らし、シンプルなたたずまいとなるよう、サッシの納まり、金物の納まりなどディテールにこだわった。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

クライアントは、私たちの過去の設計事例をいくつかご覧になっており、そのイメージからシンプルかつモダンな建物を要望されたため、出来るだけプリミティブな形態と素材の選択により、建物を形作った。

その他の画像: 

建物全景。北側斜線、外壁後退など規制の厳しい住宅街に建つため、周囲との位置関係や、開口の取り方などにも気を使った。

風除室。手洗いも出来るだけシンプルな意匠にまとめた。右手奥にトイレがある。

待合室。大きな開口からは明石海峡大橋と淡路島を望むことが出来る。

待合室。インテリアは木調のダークブラウンをベースにした高級感のある落ち着いた雰囲気に。

診察室。

処置・検査室。

近江眼科・内科

●設計事例の所在地: 
大阪市堺市
●面積(坪): 
未公表
●建物の種類(大分類): 
医療・福祉施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

計画道路の建設により既存の眼科、内科を撤去改修が必要となり、眼科部分は既存医院を撤去の上新築、内科は計画道路に干渉する部分を撤去し、一部増築を行った。
それぞれの建物は独立しているが、基調とする外装材の色やルーバーを取付けることで、一体感のある建物としてデザインを検討した。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

内科の一部は残るため、そのイメージを残しながらも壊さないように、また新しくなる部分での変化を求められた。自然の風合いを好むクライアントに対し、全体をイメージ付けるルーバーの選定には気を使い、デザイン・耐久性・耐候性・難燃性に優れた人工木材のルーバーを使用した。また外壁のタイルも自然の風合いが残るせっ器質タイルを用いている。また営業しながらの工事となる為、事前の調査、工事手順の打合せを行い、出来るだけ営業に差し支えの無い工事工程を調整している。

その他の画像: 

眼科側より全体を見る。
人口木材のルーバーで全体を覆うことで、外観に統一感を持たせた。
全体的に自然の風合いを感じられる建物となっている。

内科棟側より全体を見る。
内科棟は手前の部分を新たに増築。増築部分は仕上げを、タイル、人口木材ルーバー、コンクリートの打放しの壁と合わせることで、一体感のあるデザインにまとめた。

眼科待合室。全体的に木調の明るいインテリアとしている。

眼科検査室。どのクリニックにも入れることだが、診療に係わる部屋は、医療器具の種類、設置数により、ある程度将来性を見込みながらより合理的なレイアウトになるよう心掛けている。

眼科診察室。眼科は診察室内で占める医療機器の割合が多く、暗室状態での診察が主になる為、特に効率の良いレイアウトが求められる。

千鳥のいえ_土壁伝統構法のゲストハウス

●設計事例の所在地: 
静岡県熱海市
●面積(坪): 
53坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

竹小舞下地の土壁、無垢材、古材の梁と自然素材のみで造り上げた和のゲストハウスです。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

海外からのゲストも迎えるため、和のゲストハウスをご希望でした。古民家移築再生も視野に入れて検討されていました。趣きのある佇まいの建物、ケミカルフリーの仕上げ材を使用しながらも、設備面や快適性は譲れない、防犯面も考慮して欲しいとのご希望でした。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

有名な建築家でなくて構わない、話を良く聞いてくれ、自分たちのために設計を行ってくれる事。古民家に詳しく、古材などのネットワークを持っていた事。設えの相談に応じてくれた事。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

民家移築も視野に入れられていたため、所属している団体の民家バンクを活用する事も検討しながら、最終的には一部の柱、梁などに古材を使用する事になりました。お客様がお好きな民家や和の設えなどを、一緒に拝見させていただきながら、最終インテリアまで一緒に選定させてもらっています。古民具なども使用したいとの事でしたので、設計段階で利用する古建具、床板の一部などもお客様と共に古材店で購入し、取入れています。
建材を一切使用しない設計だったため、断熱などもウールを使用し外部建具も木製建具を製作しています。開放感を出しつつ、セキュリティ面ではかなり配慮しました。また、夏場の日射遮蔽と冬場の日射取得が出来るよう、工夫してあります。

依頼者の声: 

土壁のお陰と軒の出や風通しで、夏は本当に涼しく気持ち良い空間です。冬場は床暖房と日当りの関係で、思った程寒くなくぬくぬくしています。温泉を引いた浴室も気持ち良く、全体的に設えが映えています。思っていた以上の完成度に、当初考えていたよりも利用する事が多く、頻繁に足を運ぶ事になり、ここから東京の会社に出社する日もあります。

その他の画像: 

バルコニーに面した海を眺める広縁。

「千鳥のいえ」由来の千鳥を透かし掘りした手摺。施主の奥様がお好きなモチーフ。

ご主人の籠もり部屋

青森ひばを使用した浴室。源泉を引込んでいます。

ユーザー 大島功市建築研究所 一級建築士事務所 大島功市 の写真

2008年完成のフタコアパートメント(Mana★Apartment)
当時予算の関係でできなかったバルコニーのFRPグレーチング工事をさせて頂きました!
この三角形部分は建築面積から除外しなければならなかった部分で…当時と同じ設計でさせて頂きました…この透明のFRPグレーチングは光を拡散させる働きもあるので…1階が明るくなった感じがします(^・^)
バルコニー・テラスにいかがですか(^^ゞ

生活される方の視点に立ち豊かな過ごし方ができるグループホーム・荻原雅史建築設計事務所 荻原雅史さん


 
グループホームの開業には、クライアントの方の高い志を適えるために、収支計画の算定や多くの設置基準への適合、行政との綿密な折衝などクリアしなければならないハードルは数多くあります。
 
グループホームについて荻原雅史建築設計事務所 荻原雅史さんに伺いました。

お話を伺った建築家

 

ユーザー 荻原雅史建築設計事務所 荻原雅史 の写真
中野区本町6-44-3-101
03-6454-1427

グループホームとは何ですか?

 
公益社団法人日本認知症グループホーム協会によりますと、認知症グループホームの本旨は、「認知症の方が小規模な生活の場で少人数を単位とした共同住居の形態で、食事の支度や掃除、洗濯などをスタッフが利用者とともに共同で行い、一日中家庭的で落ち着いた雰囲気の中で生活を送ることにより、認知症状の進行を穏やかにし、家庭介護の負担軽減に資することにある」とあります。
 
認知症グループホームは老人福祉法においては第二種社会福祉事業と位置づけられ、特別養護老人ホームなどいわゆる社会福祉施設とは異なります。
建築基準法では共同住宅や寄宿舎、老人福祉施設などとして用途上取り扱われることがあり、法的に位置づけが曖昧であるようです。
  
認知症高齢者を対象としたグループホームの歴史を紐解くと、1980年代に、スウェーデンの小さな街の一般的な二階建ての家ではじめられたグループリビングケアと呼ばれるケアが、今のグループホームの発祥といわれています。
 
日本では1990年代はじめにグループホームのような建築形式がはじまったようです。厚生省も1996年に「痴呆性老人のためのグループホームの運営事業」に着手し、翌年に運営費の補助制度を創設しました。
そういう意味では比較的新しいビルディングタイプであるといえるかもしれません。現在は認知症対応型である認知症高齢者グループホームのみならず、学習障害など、他にもさまざまな障害に対応したタイプのものがあります。
 

貴社がグループホームを手がけたきっかけがありましたら教えて下さい。

 
知人の紹介で、すでに別の場所で、グループホームを経営されておられる方から相談を受けたのが、一番はじめにグループホームを手掛けさせていただいたきっかけです。
 
クライアントは、すでに土地を所得されておられたのですが、資金面や行政機関との調整も含め様々な要因が重なりしばらく計画が塩漬けになっていました。
 
加えて計画を難しくしている要因に、場所が都内で、敷地面積が狭く東京都の安全条例で定められた窓先空地(避難経路)を確保すると収支に見合う一定数の住居の確保が難しいということもありました。
そこで、再度計画を仕切り直し、基本計画、行政や消防との協議からはじめさせていただきました。
 
計画当初はグループホーム特有の基準を把握することや、補助金に間に合わせるためのタイトなスケジュールに乗せることなど苦労することも少なくはありませんでしたが、クライアントや行政の方等と綿密に打ち合わせをすることで一歩ずつですが計画を前に進めることができました。
 

 

グループホームの間取りを考える際に気をつけていることを教えて下さい。

 
共同生活住居毎に、常勤換算で、利用者:介護職員=3:1以上の比率で介護職員を配置することが定められています。
間取りを決定する際も、この職員人数とのバランスを考慮しながらユニット数を考えています。
 
また、とかく敷地にゆとりの無い場所では各居室が画一的に配置されがちです。
同じ居室の広さでも動線スペースや共用のスペースの配置の仕方によって居住環境はとてもよくなると考えているので、生活される方の視点に立ち少しでも豊かな過ごし方ができるよう心がけています。
 
 

グループホームにはなにか基準があるのでしょうか?

 
人員基準、設備基準、立地基準、運営基準が主にあります。
特に建築的な設備基準としては、主に以下のような基準があります。
 

  1. 1事業所当たり、ユニット(共同生活住居)の数が2以下であること。
  2. 1ユニット(共同生活住居)は、定員が5人以上9人以下であること。
  3. 居室・居間・食堂・台所・浴室・事務室・面談室などの必要な設備を有すること。
  4. 居室は、原則として1名ずつの個室(但し、夫婦で利用する場合は2人部屋でも可能です)とし、床面積が有効面積で7.43㎡以上(和室の場合は4.5畳以上)あること。
  5.  

グループホームの設計で気をつけているポイントを教えて下さい。

 
建築本体の設計の充実もさることながら、周囲の環境にも配慮をおこない、近隣の方々にも理解を頂くことが建築後の運営をスムーズにおこなうためにも重要だと考えています。
まだまだ一般の方々にはグループホームがどのようなものか浸透していない部分もあり、不安に思われる近隣の方もおられるからです。
 
グループホームはそれ単体での運営に加え、如何に地域の方々と結びついて交流しているかといったことも非常に重要です。
計画・設計のプロセスの段階から地域の方々にある程度情報公開や説明をおこなう必要も感じています。
 
入居者と運営スタッフが介護する-されるという立場ではなく共に生活するといった点が大きなグループホームの特徴でもあります。
 
したがって、設計においては、基準に適合することはもちろんのこと、生活される方と運営される方どちらか一方にとって使い勝手がよいというだけではなく、双方の視点に立ち居心地・プライバシー・セキュリティ・緊急時の避難等あらゆる面が充実するように気を付けています。
 

グループホームの補助金の手続きなども手伝っていただけますか?

  
勿論可能です。
 
グループホームは各自治体や年度によっても建築状況が大きくかわってきます。
自治体によってはすでにご計画のエリアで施設が飽和状態になっていたり、逆に不足していたりすることもあります。
またタイミングによってはすでにその年度の事業所整備の募集を締め切ってしまっているということも間々あるようです。
 
そういったことからも特に行政の方との綿密な下打ち合わせや協議が必要になってきますので、お気軽にお問合せいただき、まずはご計画地の行政的な状況把握からお手伝いさせていただきます。
 

グループホームを開業したいがなにからはじめたらよいかわからない方の相談にも乗っていただけますか?

 
勿論可能です。
うちの事務所は敷居がとても低いのでお気軽のご相談ください。
 
グループホームの開業には、クライアントの方の高い志を適えるために、収支計画の算定や多くの設置基準への適合、行政との綿密な折衝などクリアしなければならないハードルは数多くあります。
 
ある意味、制度的には非常に複雑化しており、流動的な部分もあるともいえます。
そういう意味で、事業者の方々、建築の専門家、行政・福祉の専門家等それぞれのエキスパートがチームを組んでそれぞれの専門分野の課題を克服することが重要になります。
 
一緒に、1つずつ課題をクリアにしていきましょう。
 

御社が設計するグループホームの特徴はどんなところですか?

 
グループホームは認知症の方々が今まで永年慣れ親しんだご自宅から新たに入居されるというケースも間々あります。
したがっていくら居住環境や設備が素晴らしくてもそれだけでは入居される方々の新たな生活への不安が解消されえないのではないかと考えています。
そういう面から、できるだけ生活の気配を感じる空間づくりや古い記憶に配慮した空間づくりをおこなっています。
 
例えば、それぞれの居室からリビングやダイニングの気配を感じられるように配置することや、敢えて水栓を入居の方々になじみのある旧式のひねるタイプのものにしたりするといった具体です。
時には建築だけではなく家具やインテリア、日用品も含めたアドバイスをさせて頂くこともあります。
 

荻原雅史建築設計事務所 荻原雅史さんのグループホーム・設計事例

  

画像 建物の名称 紹介文
阿佐ヶ谷のグループホーム

杉並区阿佐ヶ谷におけるグループホームです。 間口が狭く奥行きのある敷地に、法的に必要な窓先空地を確保し、残余の部分において高齢者に配慮したシンプルな空間構成としました。居室・リビング等の居住スペース部分とエレベーター・階段など避難導線部分の2つのボリュームから構成されています。

景色とともに生きる家

●設計事例の所在地: 
兵庫県高砂市
●面積(坪): 
85.4
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

山のふもとの緩やかな傾斜地に建つ二世帯住宅。この住宅が、古くからある集落、背後にそびえる山々等の景色の中にこの住宅とが溶け込み、これらの景色をどのような形で住宅に導き入れるかを主題に設計を行った。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

都会でマンション生活をされていた建主からは、自然を感じられる家、親世帯との繋がり、子供の帰省時の部屋の確保、仕切りの無い広々としたリビングダイニング、ゆったりできる浴室などの要望がありました。
また世帯間のライフスタイルや生活時間帯の違いを考慮し、適度な距離感をつくりながら、家族の繋がりを意識できる場として、中庭を設けました。

その他の画像: 

山々を背景に古い集落のなかに佇む新しい住まい。周囲の自然風景になじむ住宅を考えました。

ダイニングの吹抜には、北面にハイサイドライトを設け、背景の山々を室内に取り込むことで、広がりのある空間を作り出してます。

2階の寝室からも吹抜を介して、背景の山々を眺めることができます。

2つの世帯間のライフスタイルや生活時間帯の違いを考慮し、適度な距離感をつくりながら、家族の繋がりを意識できる場として、中庭を設けました。遠方には山がうかがえます。

浴室には大きな開口を設け、廊下を介して中庭へと視覚的に繋がっていきます。内と外で常に自然を感じながら、山々に見守られるようにこの建物は建っています。

前庭の風景を楽しめる和室。

裏の竹藪を借景にした坪庭。

道路より高い土地でも造成工事を少なくして高低差や傾斜に逆らわない・アトリエルクス一級建築士事務所 宇佐見 寛さん


 
道路より高い土地は、必然的にプライバシーの確保された空間をつくり出しやすく、高低差が生む空間的な魅力のある建築になります。
道路面より上がっていることによって、防犯面でも有利になります。
 
道路より高い土地についてアトリエルクス一級建築士事務所 宇佐見 寛さんに伺いました
 

お話を伺った建築家

 

ユーザー 株式会社 アトリエルクス 宇佐見 寛 の写真
名古屋市守山区天子田1-1806
052-739-7940

道路より高い土地のメリットを教えて下さい

 
敷地に高低差があることにより、必然的にプライバシーの確保された空間をつくり出しやすく、高低差が生む空間的な魅力のある建築になります。
 
道路面より上がっていることによって、防犯面でも有利になります。
 
周囲より高い位置に居室をつくると、ロケーションを一望でき、水平へ無限に広がる空間を得ることができて、周囲の建築の影響を受けにくいので風とおしも良く、太陽により近いので、明るさも確保しやすい建築を実現できます。
 
 

道路より高い土地のデメリットを教えて下さい

 
計画の仕方によっては造成工事に費用がかかる可能性があります。
 
上下の動線ができるので、将来的な動線確保を計画しておく必要があります。
上がった位置に建築物を建てるので、建築物全体が見えてしまうので、4方向ないし、3方向からの視線、建築フォルムを検討して計画する必要があります。
 

道路より高い土地に建物を設計する際に注意しているポイントを教えてください。

 
出来る限り、造成工事を少なくして、高低差や、傾斜に逆らわない計画を目指しています。
高低差があると、ともすれば、土地、土、とかい離した生活空間となってしまいがちなところを、傾斜、敷地、土と面して生活などをしていくことを強く意識して計画して、つくっています。
 

 

まどにわの場合、道路との高低差はどれくらいですか?

 
まどにわの道路との高低差は、約3.5mほどあります。
 

がけ条例で擁壁をつくる必要はなかったのでしょうか?

 
がけ条例は、土の安息角の30度以下をクリアーしているため、擁壁はつくりませんでした。
 
※安息角:土(岩石片や砂など)や粉体(石炭粉など)を積み上げたときに自発的に崩れることなく安定を保つ斜面の最大角度を「安息角」と呼ぶ。
 

どのようにしてがけ条例をクリアしたのでしょうか?

 
土の安息角を確保してクリアーをしています。
 

 

土地を購入する前の相談にも乗っていただけますか?

 
もちろんです。
むしろ、高低差のある敷地購入される場合は、出来る限り早いタイミングでご相談をいただいて、様々な角度から検討した計画をご案内いたします。
 

道路より高い土地に家を建てたい方になにかアドバイスがありましたらお願いします

 
まどにわのクライアントからのご依頼は、まず、傾斜を生かして建築できないかということと、擁壁などを作らず建築をすることができないかといったご要望から始まりました。
もちろん、コスト的に有利な方法を模索しながら、より魅力的な空間をつくるべく計画をしました。
 
この建築が成立したのは、クライアントの固定概念にとらわれない柔軟なお考えがあったからこそ完成できたと思います。
 
傾斜地でご検討されている方にお伝えしたいのは、固定概念にとらわれることなく自由な発想で検討されて、それに答えてくれる建築家と住宅、建築づくりを成功させていただきたいと思います。
 

アトリエルクス一級建築士事務所 宇佐見 寛さんの道路より高い土地・設計事例

  

画像 建物の名称 紹介文
まどにわ 2

傾斜地に逆らわずに建築をし、伸びやかな空間を実現しました

I-0490、風通し、日照を考えて設計してくださる方(京都府在住・東京都に建設予定)

ユーザー しましま の写真
投稿者: 
現住所‐都道府県: 
京都府
現住所‐郡市区町村: 
左京区
依頼内容: 

東京都北区に建築予定
広さ約13m(奥行き) x 9m(間口)
周囲に家が密集しているのですが、風通し、日照を考えて設計してくださる方。また、水はけが悪いので、湿気対策を考えてください。ケミカルフリーを希望。退職後夫婦で居住予定ですが、子供(一人)も住む可能性あり。
予算は、すべてを含んで2000から2500万円程度。
依頼理由:相談しながら進めていくことが出来ると考えたから。
 
建築家の所在地について:
建築家の所在地にはこだわらない
 





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