旗竿地は土地の価格が安い分、建物本体に予算を充てることが可能です 旗竿地について三浦尚人建築設計工房 三浦尚人さんに伺いました。
建築家依頼サービス・募集中の案件で、お客様からお問い合わせがあり、面談を経て設計契約をさせていただいたケースや、私どもの事務所のウェブサイトをご覧になり、同じく面談を経て設計契約をさせていただいたケースがございます。
通常よく見られる四角い敷地形状の整形地と比べて土地の価格が安いため、土地の購入から住まいづくりを考えている方にとっては、土地の価格が安い分、より建物本体に予算を充てることが可能です。 土地の価格が安いということは、土地の評価額も他の土地よりも低いので、固定資産税がその分安くなります。 道路から奥ばった場所に建物が建っているため、建築本体が見えにくく、内部の様子もわかりづらいので、プライバシーの確保が比較的しやすい。 道路から建物が建つ旗部分の土地まで距離があるので、道路斜線制限の影響を受けにくく、プランの幅が広がります。 自家用車を所有していない方にとっては、竿部分の土地(以下、竿地と呼ぶ)を京町家のように趣のある玄関アプローチを演出できます。 竿地の長さにもよりますが、道路から建物までの距離があるので、比較的静かです。 また、玄関から道路までの距離もあるため、小さなお子さんが道路へすぐ飛び出すことも少ないです。
宅地開発や分筆によりできた旗竿地の場合、インフラ設備が通っていないケースがあります。 そういう場合、建物の配置によっては道路からのインフラ設備の引き込み距離が長くなり、水道や電気などの設備工事費用が余計にかかる可能性がある。 将来に売却を考えている場合、土地購入価格が安かった分、資産価値もそれに伴い他の相場より安い評価額になってしまいます。 竿地の幅が狭いと建設時にクレーン車などの重機の搬入が難しく、建設費が増すことになります。 竿地の幅が2.5メートル未満の場合、車の出し入れが難しく、また駐車時における人の出入りも大変になります。 自家用車を複数台所有する場合、縦列駐車となることが多くなるため、車の出し入れが面倒になります。 竿地を除いて、敷地のほぼ四方を隣家で囲まれているケースが多いので、採光と通風の確保に工夫が必要になります。 玄関へのアプローチは竿部分からになるため、玄関位置もそれに伴ってある程度限定されます。
道路から竿地が長い土地の場合、浴室、洗面、トイレ、キッチンなどといった水廻り設備を出来る限り竿部分の近いエリアに配置し、給排水設備の配管距離を短くすることにより、建設工事費を抑えるようなプラン(間取り)にしています。 また、セキュリティを考慮して道路から直接玄関が見えないようなプラン(間取り)を考えています。 同様に、道路(竿部分の土地)から庭や室内が覗けないようなプラン(間取り)づくりと開口部の位置や大きさを気にかけます。
土地の広さ、形状、竿地の長さ、幅、道路の幅員など様々な要素が関係してくるので、一概には言えません。 敷地が広く、竿地の先で車が転回可能であれば、ビルトインガレージも考えられますが、たいていの場合は、竿地にバックで縦列駐車することが多いです。
敷地の四方を隣家に囲まれているケースが多いので、建築本体の形状や配置は採光や通風を確保するうえでとても大事なことです。 住宅地の場合、建ぺい率は50%前後が多いので、残りの50%前後を屋外空間(中庭や坪庭)として利用しつつ、その屋外空間を囲むようなL字型やコの字型、いわゆるコートハウスと呼ばれるプランにすることで、プライバシーを保った中庭や坪庭に面して大きな開口部(窓)を設けて日の光を取り込む工夫をしています。 この考え方は、旗竿地に限ったことではなく、一般的な整形地での住宅でも同様です。
苦労した点は、旗竿地(敷地延長)で、しかも建ぺい率40%、容積率80%という厳しい条件、さらには敷地に面する道路が建築基準法上の道路ではなく、法43条ただし書きの道(私道)であり、建築確認申請を行う前に行政機関の建築審査会による許認可が必要な、いわゆる原則再建築不可である土地だったという点です。 工夫した点は、東南に中庭を設けてそれを囲むように片流れ屋根の平屋建てと切妻屋根の二階建てを組み合わせたプランとし、L字型のコートハウスにして、採光と風通しを確保するプランにしました。さらに、セキュリティを考慮して道路から玄関ドアが見えないようにあえて玄関アプローチ正面には玄関ドアや窓を設けませんでした。 また、建設コストを考慮して浴室、洗面脱衣室、トイレ、キッチンといった水廻り設備を出来るだけ道路に近い玄関アプローチ側に寄せる配置にしました。
都道府県の条例などが関係してきますので一概には回答出来ませんが、条例等を含めた法規がクリアしていれば設計いたします。
旗竿地という特殊な土地形状、建ぺい率と容積率、斜線制限等を考慮しますと、北側道路(竿地も北側)の旗竿地を探されたほうがプラン(間取り)を考える上で有利だと思います。 建築基準法上、土地が道路に2メートル以上接していなければ原則建築出来ませんが、自家用車を所有されている方の場合には、竿地の幅が最低3メートル以上ある土地を探されたほうが宜しいと思います。(建設重機の搬入を考慮すると、3.5メートル以上がベター) 土地購入費と住宅建設費とのトータル予算をはじめ、家族構成、建ぺい率や容積率等の建築法規も関係してくるため一概には言えませんが、目安として竿部分の土地を除いた土地の広さが25坪以上あったほうが宜しいかと思います。 上下水道やガス、電気等のインフラ設備がきちんと通っているか、あるいは敷地内に引き込む際の支障がないか、を確認されたほうが良いと思います。
敷地の東南に大きな中庭を設け、それを囲むように片流れ屋根の平屋建てと切妻屋根の二階建てを組み合わせたL字型のコートハウスにして、採光と風通しを確保するプランにしました。
築27年の賃貸ワンルームの改修。細長い住戸をあえて縦に2分割し、その一方に収納、水廻り等の生活インフラを全て納めました。片側採光の明るく細長い居室は、最低限の家具でシンプルに快適に暮らすことができます。
水回りを壁面の中におさめるため、玄関側とバルコニー側の奥行きに変化を持たせています。また、ユニットバスを撤去し、ユニットシャワーとしました。
賃貸マンションの改修事例。アウトドア好きの家族が入居するため、広い空間とカスタマイズできるシステムを用意することにしました。3DLの住戸の壁を全て撤去しワンルームとし、天井を1mグリットの格子で覆います。住まい手はこの格子を利用し、テントを張る様に寝床をつくり、植物を吊るし、ピクニックする様に過ごしています。
天井のアルミ格子は30×30と細い部材を用いることで、カラビナやS字フックにも対応させました。部屋を作り出す素材をテント生地にしたことで、壁と布の中間的な仕切りを作ることに成功しました。夏には蚊帳を吊るしています。
玄関部分の床は土間にし、ベビーカーや自転車などを置けるスペースとしました。
昨日、このところ、採用する機会に恵まれている目隠しルーバーについて、整理してみました。
こちらの事例。
ついつい、ガレージに目が行ってしまいますが、ポイントは、右手上にある目隠しルーバー。
この写真のアングルで見ると、中が結構透けていますよね。
角型の部材を、並べて取り付けると当然ですが、この透け感になります。
ただし、全面道路があまり広くないことと、2階を隠していることから、全面道路を通行する人の視点からは、ほとんど中を見通せません。
少しでも多く風通しを実現したかったので、こちらの家では、この角型のルーバーを採用しました。
こちらの家の目隠しルーバー。隣の駐車場から見ていますが。。。
中の様子は伺えませんね。
先ほどの事例は、見上げるカタチなので、角型でよかったのですが、こんな状況の中ですと、中は丸見えになってしまいます。
しっかりと隠すために、少し工夫された形状になったルーバーを採用しています。
ちょうど、L型のような形状ですかね。
ちょっとした工夫なのですが、このおかげで、見通しにくいのですが、風通しは確保できているんですよね。
ただ、通常の角型よりは、少々風通しが少なそうです。
こちらの場合は、2階で採用しているので、角型でもよかったのですが、前面道路からのプライバシーをしっかり確保するため、L型のタイプを採用しています。
夜であっても、ほとんど中の様子を伺い知ることはできません。
現段階では、形状としては、この二種類くらいでしょうか。
敷地の状況によって、上手に使い分けるといいと思いますよ。
そうそう。もうひとつ大事なポイント。
ルーバーに、木材を採用する建築家さんも多いのですが。。。
もちろん、本物の良さはあります。はい。でも。。
木材を屋外で使用する場合は、メンテナンスが必要です。
平屋での採用でしたら問題ないのですが2階以上での採用では、数年に一度は塗装が必要ですので、ご注意くださいね。
ちなみに、私は、基本的にアルミ製のルーバーを採用します。
私は、しっかりとメンテナンスも考えて家創りはご提案したいので。
アメリカンスタイル
各種専門工事業者との直接契約(分離発注)による建築総予算の低減。内外建具、モールディング、無垢フローリング、階段材、キッチン等は輸入建材
古民家は歴史が刻まれていること、昔の職人の手仕事の跡、今ではなかなか手に入らない大きな木材、年月によってしか出すことのできない色艶などなど、古民家の空間が好きな方には、他とは比較できない唯一性があります。 古民家再生について木の家プロデュース 明月社 山岸飛鳥さんに伺いました。
以前京都で勤めていたときに京町家の再生利用に何回か関わったことがあり、古民家再生の経験がありました。
榛原の古民家は、現在住んでいる古民家を再生したいという方を私の友人が紹介してくれたのがきっかけです。私自身ができれば古民家に住みたいくらい好きでしたから、喜んで設計監理をやらせてもらいました。
メリットは「古民家である」ことです。歴史が刻まれていること、昔の職人の手仕事の跡、今ではなかなか手に入らない大きな木材、年月によってしか出すことのできない色艶などなど、古民家の空間が好きな方には、他とは比較できない唯一性があります。 デメリットは、機能性ではイマドキの新築には及ばないということです。断熱性や耐震性を新築の長期優良住宅と同等にしようすると、もはや元の姿が残らないほどの大改修になってしまいます。当然費用もかかることになります。 しかし、古民家に住みたいと言う方は、そこまでの機能性は求めない方が多いと思いますから、あまりディメリットとは感じないのではないでしょうか。
用、強、美、聖 の四つのポイントがあります。 用=使い勝手や機能性については、私は現代の暮らしに合わせていくことが大事だと思っています。再生だからと言って、昔のままに復活させたのでは、とても暮らしにくい家になってしまいます。 強=構造面では、基礎や筋交いのない伝統建築のまま補強するのか、新たに基礎を作って現在の建築工法で補強するのか、最初に判断することが必要です。あとは、それぞれに合った方法で耐震診断で1.0以上になるようにしたいところです。伝統建築の中に部分的に筋交いを持ち込んだり、土壁を落としてしまったの伝統建築と評価したり、かなり混乱した耐震補強が巷では見かけられるので、注意が必要です。 美=古民家の美しさ。これは言うまでもありません。用と強を満足させるために美は犠牲になりがちですが、ここを妥協したら意味が無ないので、しっかりとコダワリをもって設計することです。 聖=歴史と言ってもいいと思います。シロアリなどでボロボロの材は新しい木材に替えますが、できるだけ古い木材や建材をのこすこと。土壁もできるだけ落とさないこと。歴史が刻んできた空気が消えてしまわないように細心の注意を払うことが必要です。
現況の程度やどこまで再生するかによって大きく変わりますが、用・強・美・聖で妥協せずに計画すると、新築よりも高くなると思います。ただしそれは、イマドキの新築のことであって、古民家と同じ物を新しい材料で作り直すよりは安上がりです。
1,2階とも間取りを住みやすいように変更しましたが、1階は元の家の雰囲気をできるだけ残しています。ただし中央部が非常に暗かったので、真上と南側の2階の部屋を撤去して明かりと風を取り入れました。
2階は構造材はほぼそのまま見せていますが、作りはまったく変わっています。芝生のルーフバルコニーもあったりして、そこだけ見れば古民家というよりリゾート風になっています。 構造面では鉄筋コンクリートの基礎を作り現代の工法による耐震性を確保しました。1階の床下はほぼ全面的にシロアリに食われ、一部は2階の柱や床梁まで食われていましたので、補強工事は非常に難工事になりました。 実際に工事を進める中で大工さんが苦労したのは「水平と垂直がない」ということです。床を貼るにも壁を作るにも、まず元の家の少し傾いたり凸凹した状態に材料を削らないと取り付けられないのです。大工さんの手間賃もかかりますし、工期も長くなります。
用+強 と 美+聖 のバランスをとって仕上げるとことです。一般のリフォーム会社の場合は用+強 を優先しがちですし、古民家再生を専門にしている会社は 美+聖 に重点があります。その両方を考えながら設計・監理するのが当社のメリットだと考えています。
京都で勤めていたときには京町家を店舗に改修する仕事をよくやりました。そういう案件があれば、ぜひお声かけください。
宿泊施設は法的なハードルが高いですが、ぜひ挑戦してみたいです。
ひとつは「その古民家のどこが魅力的なのか」を把握しておくことです。すべてを残すことは中々むずかしいので、自分にとっての中心をしっかりともっておくこと。 それから、構造は妥協しないことです。ほとんどの古民家が見た目以上に傷んでいます。構造補強の費用は心積もりしておいた方がいいと思います。
古民家の味はそのまま残しながら、構造は全面的に改修した。また、単なる古民家の復元ではなく、現代の生活に合うようにリノベーションした。
当サイト会員の投稿した設計事例のうち「住宅」というタグの付いている事例を表示しています。
宮崎のマンゴー。「太陽のタマゴ」ですね。
ビックリするほどの甘さらしいのですが、あまり口にしたことはありません。
しかし。この時期、こういったフルーツを見ると、何だか癒されます。
きれいな、自然の色だからでしょうかね。
自然の力って、すごいなと想います。
てさて。
昨日は、とっても暑かったのですが、一昨日に続いて、現場を見てきました。
こちらは、ちょうど基礎を打ち終えて、型枠を解体中。コンクリートは、とてもきれいに打てていました。
出来上がりをみながら、中を歩いてきたのですが、やはり、すごく大きい。
実は、この現場の前に、別の家創りで同じくらいのプロセスで、基礎を見てきたから余計に感じたのかもしれませんね。
建築あるあるなのですが、お客様に、基礎をご覧いただくと、「こんなに小さかったっけ?」とおっしゃる機会が多いです。
建て方過ぎると、その感覚も和らいできますが(笑)
同じくらいのタイミングで、建て方予定。すんごく愉しみですね。
夕方からは、とある家創りで、お客様の最終検査でした。一部残工事があったため、それをメインで確認でした。
こちら。玄関ホールから階段へつながる箇所なのですが、壁際の間接照明が、以前ついていませんでした。
玄関ホールの明るさはどうかと思っていましたが、全然大丈夫になりました。
間接照明は、雰囲気創りだけではないんですよ。
しっかりと明るさ感を出すこともできるので、普段つけておくのであれば、主照明の一部として採用するのもよいと思います。
そうそう。このショットから。
写真の具合で、明るいところが飛んでしまっていますが。。
ツヤのある壁仕上げにする場合は、間接照明の取り付けには注意が必要です。
照明器具自体が、反射して、丸見えになってしまいます。。
ちょっとしたことなのですが、間接照明を採用する際は、注意しましょう!
検査はしっかり完了。
いよいよ引き渡しになりそうです。
収益型住宅にはいろいろあります。住宅を収益を上げる投資物件として考えることなのですが、従来の賃貸物件を考えても、アパートのようなものや戸建ての賃貸、あるいは長屋形式のものなど様々ですが、最近使われている意味はちょっと違うように思います、例えば、現在は自分たち家族が住んでいるだけだけれど、将来家族構成が変わってきて、一部を賃貸にして収益を上げられるようにしたいという要望に応えられる住宅、あるいは2世帯住宅を連続した敷地に独立住宅として2つ建てて、将来一つを賃貸に回せるようにするなど、収益を見越したうえでの設計を考慮された住宅ということができるのではないでしょうか。 ほかのところでも(ソーシャルアパートメントやカテゴリーマンションなど)書きましたが、日本のように住宅の需給コントロールがされていない国では住宅が永続的に安定して収益を上げられるかというとなかなか難しいものがあります。オーナー様におかれましては、その辺の状況をよくご検討されて、ご計画されますことを願っております。
家作りに役立つ情報をお送りします。ぜひご登録ください。
お仕事を依頼した建築家: 鈴木将記建築設計事務所 鈴木将記さん ...
早々に10名の建築家の方々からコメントをいただきました。家族で熟考し2名の方とお会いしてみる事にいたしました。...
こちらの希望を記す事で多くの返事を頂けました。それを基にじっくりと比較検討を行えました。電話番号等の個人情報を晒す必要がないので、...